昨日の話の続きです。
ケンさんとリンダは知り合って半年後に日本に来ることになりました。と言ってもケンさんの留学が終わり日本に引き返す時にリンダも来たいということで一緒に帰国したらしいです。そのころにはリンダもケンさんと結婚したいというようになっていたらしいです。しかしリンダは現実を見ることになります。
ケンさんは帰国後、まず京都にリンダを連れて行きました。京都といえば日本が誇る文化があります。金閣寺にまず連れて行き、そして龍安寺へと彼らは向かいました。そしてあの有名な日本庭園に行ったのです。
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それは冬で雪が降っており、まるで坂本龍一の戦場のメリークリスマスでも流れてきそうな雰囲気だったとケイさんは言っていました。そしてリンダも庭を凝視している。
ケンさんは確信しました・・・リンダは日本文化に触れている、そして感動していると・・・・。
そしてリンダの口が開く
そっと耳を傾けるケンさん・・・
すると
リンダ「あんたこんなんがいいの?庭にただ石っころが転がっているだけじゃないの!」
ケンさん (゜д゜)ポカーン
ケンさん (´д`ヽ)「やっぱりリンダに理解は無理だったか・・・・」
と笑えるのもここまで・・・
ここからタイタニックなみの悲しい別れです・・・。↓
そしてケンさんのアパートにて約1ヶ月の生活がはじまった。数日してから日本語が理解できないリンダにとってストレスはたまりにたまっていったらしい。そしてある晩、事件が起こった・・・。
ケンさんは日本人の友人たちを家に招いてパーティを開いていたらしい。日本人の友人との会話を楽しむケンさん。もちろん彼女の通訳もしていた。
リンダを誰もが美人だと褒めた。
しかしパーティ突然、リンダは自分のバッグを取ると
「ダターン」とドアを開け、閉めもしないで闇夜に消えていった。
ケンさんはリンダを追いかけようともせず友人と話していた。ケンさんも正直、かなり疲れていた。ケンさんはスウェーデンにいるときにスウェーデン方式に従った。しかしリンダは日本でも自分のスタイルを変えれなかった。お互いに限界を感じはじめていた。そしてケンさんは別れを決意した。
その後、リンダは1時間もせずにケンさんのアパートに帰ってきた。ケンさんも日本語が全くわからず、今までケンさんが主にリンダの世話をしていたためリンダが一人ではどこも行くことができないことをわかっていた。
リンダは
「私は英語もドイツ語もスペイン語もスウェーデン語もフィンランド語もしゃべれるし、今まで行った国でコミュニケーションが出来ない国なんてなかったわ。でも今回は違うし、私はあなたに頼りっきりじゃないと生きていけない状況が嫌なのよ。しかもここじゃ私はあなたの人形か何かしかないじゃない・・・。」
と言った。そしてケンさんも「わかっている」とただ一言だけ言った。
リンダは強い女性だ。18歳から家を出てきてづっと一人で頑張って生きてきた。そしてスウェーデンではシングルとして豊かな生活も送っていた。そんな彼女が誰かに頼らないと生きていけないというのは凄くつらいことであるだろう。
そして約1ヵ月後にリンダは帰国した。リンダが帰る日の前の晩にお互いには「また近いうちに会いましょう」と約束した。しかしお互いに近い日は来ないことを知っていた。
「これが彼女と一緒にいる最後の夜だなぁ」としみじみ思っているとケンさんは涙が止まらなくなった。「お互いに好きという気持ちは変わらない。しかし条件があまりにも違いすぎている。自分ではどうしようもないこと・・・・わかっている。」ケンさんが隣を振り返るとリンダも泣いていた。
確かにたとえば彼女が外国人でも日本語を大学で勉強したとか日本に留学したとか住んだとかなら、ある程度は日本についても理解できるだろう。しかし第三国で出会いそしてお互いに何もしらないまま付き合うということは難しい。
空港…人はそこで出会いそして別れる。国際恋愛の場合には欠かせない場所だ。しかし国際恋愛の場合、一度離れると永遠のわかれになることも多い。
ケンさんはリンダを見送った。リンダとケンさんは固く抱き合った。そしてリンダは「ありがとう」と日本語で言った。それはリンダが日本での生活で唯一覚えたものだった。
そしてゲートをくぐるリンダ・・・。そしてそれが彼にとって彼女を見た最後の姿になってしまった。リンダが去ってケンさんは二度とゲートを振り返らなかった。「もう涙は昨晩たらふく流した。これから僕を待っているのは日本だ・・・。」そう心に決心したらしい。
その二年後、ケンさんは日本人の女性と結婚した。そしてリンダとの交際で得た、男でも家事をやり女性となるべく対等に接するという習慣は今の結婚生活を大いに助けていると言っていた。またリンダは今は学校の先生を辞めてスウェーデンのある劇団にて女優として活躍しているらしい。
国を越えて付き合うというのはロマンテックに見えて実は大変なこと。経験者の話を聞いているとそう思ったりもします。
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