この記事は、妄想恋愛小説(BL)です。苦手な方はUターンを♪![]()
愛詞(あいことば)45~冬~[N]
潤くんが寝室に引っ込んで、一応リビングの灯りも消した。
だけど、まだ眠くなかったから、毛布に包まって、
もう一度、ローテーブルの上の、ノートパソコンの電源を入れた。
真っ暗な部屋に、ディスプレイが眩しく浮かび上がる。
さっき取り込んだ画像のフォルダーを開いて、
順番に写真に目を通して行く。
半分くらいは、教室で撮ったもので、相葉さんも写っている。
気に入ったものと、そうでもないものに分けて行く。
気に入った中でも、潤くんに見せるものと、
見せないもの・・・、ううん、見せられないものに更に分ける。
その中でも、さっき翔さんに送った、トップシークレットな写真が、
その最たるものだ。見せたらきっと、顔を真っ赤にして、
金魚みたいに口をぱくぱくさせて、最後に、「カズっ!!!!!」って、
めっちゃ怒られるのが、容易に想像出来る。
2度と写真撮らせてくれなくなる上に、2~3日、
いや、1週間は、口もきいてくれないだろうなぁ~。
そんなリスキーなこの写真を、どうして翔さんのあげてしまったのか。
バレるとしたら、絶対翔さん経由だって判ってるのに。
この綺麗な潤くんを、俺だけのものにしておくのが、
もったいなかったのかも知れない。
それと、上手に撮れたから、誰かに見て欲しくなったとも言える。
あの写真は、エアコン工事の夜、スマホで撮ったんだ。
前の晩、潤くんになにかあったことは、見れば分かった。
(翔さんの所有権アピールもあったから、確定。)
ずっと一緒にいた俺だから気が付くレベルの、違いだろうけど、
それを切り取ってみたかった。
潤くんは俺に対して、すごく無防備だから、
いろいろ隠し撮りするのは意外と簡単。
写真撮るよって、いつ撮ってるか判らないよ?
って、本人に、申告してあるので、正確には、
隠し撮りではない(と、思っている。)。
あの写真が撮れて、欲が出た。
もっと潤くんを撮りたい。
もっといろんな潤くんを見てみたい。
スマホじゃ物足りなくなって、前々から欲しかったカメラを、
清水の舞台から飛び降りるつもりで、定期をひとつ解約して、買った。
まだ、思うように撮ることが出来ないので、
とにかく撮影枚数を重ねている。
当然、撮り損ないが山ほど出るけど、デジカメは消せばいいだけ。
フィルムカメラにも興味はあるけど、それはまだいいかな。
ディスプレイに、シャワーを浴びる潤くんの写真が映し出された。
恥ずかしがって、嫌がっていたけど、何とか説き伏せた。
と言うか、伝家の宝刀「うるうる攻撃」を繰り出してみた。
無理矢理撮らせてもらったショットだけど、フレームが進むにつれて、
潤くんの雰囲気が変わって来ているのが、分かる。
1度だけ、カメラに視線をくれたやつは、
身震いするくらい、カッコいい。
あの瞬間ファインダー越しに目が合って、
思わず俺は、ニヤリと笑った。
その途端、潤くんの様子が変わって、急に蹲ってしまった。
具合でも悪くなったのかと思ったが、
そうではなかった。
あの時はどうしたのか判らなかったけど、
ここに写っている潤くんを見たら、彼に何が起こったのか、
一目で分かってしまった。
「あ・・・写っちゃった。」
そこに写った蹲る直前の潤くんの表情は妖艶で、
この俺が、一度も見たことのない顔だった。
きっと、翔さんなら、見たことあるんだろうな。
いや、翔さんが引き出した顔だろう。
「潤くん、エロいよ・・・。」
思わず、声に出てしまった。
「何が?」
「え?」
ヤバイ!瞬間、フォルダを閉じた。
その後に現れたのは、教室の相葉さんの写真。(ほっ。)
「カズ、眠れないの?」
「あ、うん。なんか目が冴えちゃって。潤くんは?」
「あー、喉渇いて、目が覚めちゃった。」
そう言って、キッチンに水を取りに行った。
その隙に、今のフォルダを見つからないように、
別のフォルダの中に隠した。
「今日の写真?」
ペットボトルの水を飲みながら、潤くんが戻って来た。
「うん、そう。」
「どんな感じ?」
「まあまあイイ感じ。明日、ゆっくり見せるね。」
「うん。見せてね^^じゃ、おやすみ。」
「おやすみ。」
潤くんは眠かったらしく、そのまま寝室へ戻って行った。
「やっば。危なかったな。」
明日見せる約束をしちゃったから、それ用に無難な写真と、
あのカメラ目線のやつを収めた新しいフォルダを準備して、
俺も眠ることにした。
つづく
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またニノ語り💛
