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さて、今回のタイ旅行話もこれで最終回です。

この後に【あとがき】として一話残してありますが、それはあくまでも付け足しです。









翌日の午後7時。良くしていただいたのに少ないかもしれないが、残りのバーツが殆んど無かったんだわ。とりあえず一枚置いて行く。





相変わらずダニの喰われ痕が酷くて最後はちょっとだけ大変だったが、約二週間に渡った久々のタイもこれにて終了。
宿を出たのは午後7時とかなり早いが、ここから空港まで歩くと30分ほどかかるので仕方がない。
馬鹿馬鹿しいからな、たったこんだけの距離でタクシー呼ぶのも(夜は涼しいし)。








女性一人だとおすすめはしないが、治安的には日本の夜と大差無し。荷物が少ない人には徒歩を推奨する(←宿の場所にもよるが)。






(意外とねーな、メシ食うとこ…)



道すがらに食堂でもあるだろうと思っていたが甘かった。
そこにあるのはファミリー向けのチェーン店ばかり、最後の〆を一人で楽しむには不似合いだ。





(あ~、こういうとこならフードコートがあるやろ。涼みついでに寄ってくか)




空港まであと少しの場所に、セントラル・プラザ・エアポートというデパートがある。
こういうとこって、地元民のデートスポットだったりするんだろうな。田舎のAEONモールみたいなもんか。


















レストランフロアは日本食だらけ。
そこそこ客も入ってるし、こういうの見ると富裕層が増えたな~と改めて思う。






キッチリと冷房が効いたフードコート。
そこで何故か注文してしまった激マズロティを一口食べた途端、それを見たくもなくなったオレはやはり疲れていたのだろう。










普段は食べたいとも思わないロティ。
旅疲れで乙女化してたのかオレは?






(あ~あ、後は飛行機に乗るだけかぁ……しかし訳の分からん旅やったなー、今回も……)




本当なら一人でラオス北部を周る予定だった今回の旅。
それがどこをどうしたのか、海外に不慣れな50代を二人も引き連れ、気付いてみればお守りに追われたのが最初の一週間。

若い頃のオレなら絶対に断るであろうコーディネート役は、初日から炸裂した姐やんのズンドコ劇で自分を責めるしかなかった。




「だからっ💢」




このセリフを何回吐き出しそうになった事か。
そして、『何でこんなバケモノを連れて来ちゃったんだろ?』という後悔もあった。



そういや、こんな事もあったな…







「なあなあ聞いて!さっきの人、名古屋から一人で来てるんやって!」



ニマンヘミンにある激旨カオマンガイの店、Koyiに行った帰り道。
オレ達三人の前に、レンタサイクルを押しながら歩いている女性がいた。

姐やんが、『あ~、私もレンタサイクルがあったら散歩が楽やなあ』と呟くと、その女性は『皆さん日本人ですか?』と驚いた表情で振り向き、それから姐やんとその女性は15分ほど立ち話をしていた。

先に宿へ戻っていたオレと香田氏に向かって言い放った言葉が冒頭のそれなのだが、名古屋からだろうが岐阜からだろうが、女性一人で旅をしている人間なんか珍しくない。
が、これは神様がくれたチャンスだと思ったオレは、何なら姐やんをその女性にお任せ出来ないかと思い始めた。



「丁度エエやん♪晩メシにでも誘って旅友になってもらいーな。その人、この近くに泊まってんの?」

「ちゃうねんけどなー、ここら辺にめちゃくちゃお気に入りのお店があって、そのお店に行くためにタイに来てる様なもんなんやってー。女一人で凄くない?」

「へえ~、じゃあ連れてってもらえばエエやん♪」

「インスタ教えてもらったから、『ゲストハウスに戻ってWIFI繋がったらフォローしますねー』って言うたんやけど………あ、この人や!コレコレ!」


姐やんが向けたスマホの画面には、確かにさっきの女性が写っていた。



「んで、何ていう店に通ってるって?マッサージか何か?」

「いや、何か食べ物屋さんらしいんやけど……あ、コレや!ここがめちゃくちゃ美味しいから絶対行って下さいって言うてはったわ!私も意外と役に立つやろ~♪」



姐やんが意気揚々としてオレに向けた店(料理)の写真。
それは、この日の朝に三人で行ったガイヤーン・ウイッチェンブリーの写真だった(しかも丸鶏)。



「今朝行って食った店やないかいっ💢」

「ええっ!?あっ、ホンマや((((;゜Д゜)))全然気付かんかった




最早ネタかと思えるほどのズンドコ劇場。
オレはこの姐やんによる狂乱のサンバに一週間近くも付き合わされていた訳だ、そりゃ最終日には甘いモンでも食いたくなるわな。







ま、たかだか二週間程度の旅で感傷的になる事など全く無いし、後半の一人旅で出会いを求めようという気持ちだって1㎜も起きなかった。

旅ブログにありがちな、旅行者同士の出会いや友情。
接客業という仕事柄、そんなうざったいモンは普段から出来るだけ避けたいオレからすると、後半の一週間は本当に楽で快適な日々だった。




が、何つーかその……

楽は楽だしめちゃめちゃ快適なんだが、やはり晩メシ時には物足りなくなってしまうのだ。
かといって同宿になったパッカーなんかと一緒に食いたいとは今でも思わないが、そこはやはり毎日一緒にいて慣れて行ったのか、二人が帰国した後は何となく寂しかったのも事実である。







(さて、そろそろ行くか……)






空港に着いたのは20時過ぎ。
チェックインカウンターの前は結構な数の日本人カップルがいたのだが、オレがいつもクソミソにコキ下ろしている【空港タイパンツ女】と【夜間のグラサン男】がウジャウジャ湧いていて頭が痛くなって来た。
100cc以上の液体を破棄する規則より、コイツらを拘束する国際法でも作ってくれ。頼む。









このアホみたいなタイパンツ姿と、ビーチリゾート帰りのビーズ頭だけはマジで何とかならんものか…
アホにしか見えずとにかく不愉快。







(………ふあぁ~~~あっ………んん~っ…着いたか……)




6月18日、午前7時関空着。
今日は日曜日で、これから帰ってそのまま子守りだ。
流石にしんどいが少しは眠れたし、それより早く抱っこしたい。

完全に浮いてるタイパン姉ちゃんの横をすり抜けて南海線へ。
ラピートには乗るのはこれが初めてだが中々いいもんだな、ゆったりしてて。









あ~あ、これが飛行機のシートだったらなぁ…









(……ププププッwww)






ピコピコ連続して入って来るメール。
それらを1つずつチェックしながら、昨日アユミ姐とやりとりしたLINEを読み返していた。







(そうや……あのオバハン、最初の宿のオーナーに『Fight!』とか言うてたなぁ……何で戦わなアカンのかって顔してたわ、オーナーさん笑)

















細かい事まで書けば、おそらく大学ノート5冊分くらいにはなるであろう姐やんネタ。






次はラオスってか?











ま、それも悪くないか笑
















タイ北部ツーリング2023・完