前回の話はコチラ↑








(ん~……やっぱ止めとくかぁ)





志摩の宿は共用スペースもなかったため、結局最後まで誰とも話す事はなかった。

お陰で夜はぐっすり眠れたのだが、本来の目的である【コミュ障克服】にはかすりもしなかったという情けない結果となった。


和歌山某所、太地、そして志摩。

これら全ての宿で他の宿泊者と関わった回数は0。

そもそも、【ライハに泊まる】という目的だって、結局はたった一軒しか成し遂げていないのだ。







志摩の宿で教えてもらった場所にゴミ箱が無かった為、仕方なく20km離れた集落のゴミ捨て場を使わせていただいた。どもすんません。






で、予定していた三泊四日の日程を一日延長し、最後は滋賀にあるライハまで行ってみようかとも思ったのだが、志摩神明という駅の近くで特急しまかぜが走り過ぎるのを見た途端、何だか猛烈に息子を抱っこしたくなって旅を続ける気が失せてしまった。







毎度お馴染み、『ショートカットするつもりだったんですけど』なオレ。
ここはマジでキツかった……





そうと決まれば後は帰るだけ。
観光する気にもなれないし、なるべく最短ルートで、且つ田舎道を探しながら大阪を目指す事に。
で、南伊勢町の某所で休憩中に見付けたルートが良さげな気がしたのだが、これが見事に裏目となった。







河内川。
尋常じゃないレベルの透明度にビビり、急におしっこしたくなった。
つか、透明度で言うと水道水だぞ、ここ。






(あ~、ここかぁ……何か嫌な予感がするなぁ……)



そのルートの入口を一目見て、『これは完全に裏目に出るだろうな』という予感はあった。
が、そこへ入って行く森林管理組合の車を見て、『この車に付いて行けば大丈夫だろう』という甘い考えのもとに突入決行。
案の定というべきか、その車はあっという間に視界から消え去り、グネグネした峠道をひたすら独りで走るハメとなった。







水道水川を見ていたら、小便だけでなく大きい方まで催して来たオレ。
この穴のサイズなら非常時でも大丈夫だろうと一安心(←何が?)。






薄暗く湿った山道をノロノロ走っていると、急カーブを曲がった離合ポイントで管理組合の車と遭遇。
ホッと胸を撫で下ろしたが、運転していたオッサンは立ちションを済ませると元来た道を引き返してしまってまたまた一人に。
組合のトイレだったのね、この道。







パッと見だと近道に見えるのはあるあるだが、やっぱりこういうのは拡大してチェックするべきだな(←悪癖)。






時々目にする【熊注意】の看板。
いや、もうマジで怖いから勘弁してって思うけど、半分近くまで来たら引き返すのも怖いしどうしようもねーわな?
酷道や峠道は大好きなんだけど、熊のいる地域になると話は別。
そう考えると、東北や北海道をチャリで周ってる人達って本当に凄いね。真似出来ません。







拡大するとこう。見なきゃ良かった。






何とか気を紛らわそうと、今回の旅で起きた馬鹿馬鹿しい出来事を思い出しながら20km走行。
さっさと抜け出したいのだが、所々道が川に変わってそれ以上出せないんだわ。
ガードレールは側道ごと崩落してるし、ヘアピンになった路面は苔寺レベルで緑色だしもう最悪。
オフ車に乗ってる人はヨダレが出るくらいの道なんだろうけど、原付きとかチャリで走るのは危ないから止めといた方がいい。
少なくともオレは二度と走りたくないな、ここ。







これなら道の上で大をしても速攻で浄化されそうだし、管理組合がトイレとして利用しているのも納得が行く。
ウォシュレット付きだしね。






さて、肝心の【コミュ障克服ツー】についての話だが、ハッキリ行って作戦は大失敗に…いや、大失態に終わったと言うべき酷いものだった。
が、つくづく思ったのは、仮に他の宿泊者と相部屋になっていたとしても、やっぱりオレはライハに馴染めなかっただろう。

いや、勿論それはそうなってみないと何とも言えない事ではあるのだが、少なくとも嫌な気分にさせられた宿の常連客なんかとは話が合う訳ないもんな。その人達は宿のオーナーに会いに来てる様なもんだろうし。

で……これはちょっと言いにくいし、全てのライハがそうではないのだろうが、やっぱりライハが年々減って来ている理由は値段のせいではなく、宿側の衛生管理に大きな問題があるんだろうと強く思った。

友達の家に泊まるとか、親戚の家に泊まるとか、そういった感覚を好む人なら問題無いんだろうが、オレから言わせりゃ多少でも金を取って客商売してるとしたら論外だな。
更に、そういう場所が全く気にならない連中と膝を突き合わせて盛り上がるなんてのは地獄でしかない。







無事人里に抜けた時は心からホッとしたが、腹が減ったところにラーメン屋を発見!と喜んでたらコレだもんな。
せめて水色にしとけよ、鮎は。






が、世の中にはそういった宿で肩を組みながら熱唱するのを楽しみにしている人も少なくない訳で、まあそれはそれで否定はしないし好きにしたらいいと思う。
幼稚園で子供達が歌う【お歌のじかん】は見ていて微笑ましいし泣けるもんな。ライハの場合は別の意味で泣けそうだけど。

とにかく安さだけで決めるならサファリ感覚で刺激的かもしれんが、そうじゃない人には絶対オススメしない。


でもなあ……何だかんだ言っても、これまでに利用したライハは計三軒(←志摩は元ライハ)しかないもんな。
それで全て分かった風な口を利くのは如何なモノかと思うし、一生懸命やってる能登みたいなライハの姐さんに対して無礼というものだ。

ま、この紀伊半島ツーは九州での予行練習みたいなもんだしね、たったこれだけで結論を出すのは違うと思ってる(←自棄糞気味)。






松阪市の山中にあった謎のアート群。
何でも独りで数十年造り続けてまだ未完成らしいが、とてつもなく時間を無駄にしている様に感じた。







ライハにだけ関して言うなら泊まった宿は失敗だったが、景色や雰囲気、それに食べ物なんかも個性的で良かった(←オムライス系は除く)。

和歌山で食った朝ラーはめちゃくちゃ旨かったし、太地で食ったイルカも悪くなかった。
ああいうのは、頭のおかしいバテレンの嫌がらせに負けず頑張ってほしいよな。

太地の町長さん、もし何かの間違いでこのブログを目にする事があったら、イルカ漁を妨害されそうな時にはいつでも連絡して下さい。
二度と日本に来れなくなる様なトラウマを、体臭キツめな白チンどもに全力で植え付けてみせますよ。






右手に新鮮な牛レバー。左手には丸ごとのセンマイ持って、こんな出で立ちで追いかけ回してやろうかと思ってるんだがどうだろう?











つー訳で、何の役にも薬にも毒にもならなかった紀伊半島ツーリング。
そこは本当に期待外れで申し訳ない。

克服どころか更に酷くなって帰ってきたという最悪のオチだったが、まあ、このブログを読んで下さっている物好きな方々からすればホッとしたんじゃないだろうか?
どう考えてもオレには不似合いだしね、そういうキャラ。








さ~て、これでとりあえずは未踏の地も行けた事だしスッキリしたわ。








この後は九州、そして東北。








暴れるぜ~♪















紀伊半島コミュ障克服ツーリング・未完












三重と奈良の県境にある某店で、営業前にも関わらず快く作ってくれた伊勢うどん。
めちゃめちゃ美味しかったです、ありがとうございましたm(_ _)m