岐阜県に入った。
岐阜と言えば信州ツーリングの時に来ているのだが、飛騨高山と白川郷には立ち寄らなかった。
で、今回は先に飛騨高山へ行ってみようと思っていたのだが、この先のルートを色々考えた末、やっぱり白川郷から富山市内へ入り、飛騨高山は帰りに寄ってみようという結論を出した。
(白川郷かぁ……いよいよ行く日が来たな～)
ネットでも散々検索して、いつかは行ってみたいと思っていた白川郷。
が、そこへ行った人のブログやクチコミなんかを読むと、その７割くらいはちょっとガッカリみたいな感じの感想が多かった。
理由として挙げられるのは、大型観光バスで来る大量の外国人観光客。
特にC国人のマナーの悪さには定評があるが、もしオレがそんな場所に放り出されたら、ものの５分もしないうちに発狂してしまうだろう。
なので、いつか行ってみたい気持ちはずっとあったのだが行けないでいた。
そんなところに、二年前からのコロナ騒ぎである。
不謹慎を承知で言わせてもらえば、オレにとってこれ以上のチャンスはそうそう無いはずだ。その機会を逃す手は無い。
そりゃ平仮名表記じゃないと読めへんわな。
杉とか銀杏の巨木が名所なのは田舎あるある。
石徹白という集落で少しだけ休憩したが、第一村人さえ発見出来なかった。
この辺りの人は買い出しをどうしているんだろうと心配になるほど店を見なかったが、もしかしたら熊を警戒して引きこもっていたのだろうか？
とにかく畑仕事の人影さえ見なかったので、その安心感からか猛烈に野◯をしたい欲求にかられた。
なんという絶景。
その美しさに一句詠もうとしたが、腹が痛くてそれどころじゃなかった。
大日岳というショボい道の駅で緊急ダイエットするも、それから断続的に訪れる陣痛が初産のオレを悩ませる。
おかしいな、何か変なもんでも食ったっけ？
とか呑気に考えている余裕もなく、その痛みは遂に我慢出来ないほどのビッグウェーブとなって襲い掛かって来た。
(あ…アカン、もう産まれる！どっかにせせらぎを跨ぐ様な藪は無いんか！？せせらぎウォシュレット無しでもかまへんしっ！！)
苦悶の表情で辺りを見回すも、せせらぎどころか獣道さえ見当たらない国道一直線。
こういう時に限って人目を遮る林も無いのはどういう事だ？
(あっ！何か店がある！助かったああああああーっ！)
少し先に見える掘っ立て小屋の様な店舗。
この際何でもいいから注文して分娩室を借りなければ！
(何や！？タコ焼屋か？焼きとうもろこし？八宝菜かっ！！)
休業中だった…
突然の来客に警戒MAXの猫ひろし。
どうやらここに住み着いているらしいが、今は相手をしている余裕は無い。
「ぬあああああーっ！閉まってるやないかいっ！もうアカン！破水するっ！！！！」
恥も外聞もプライドもかなぐり捨てて裏手に回り、そこにある藪に向けてサイケデリックヒップを曝け出した次の瞬間……
ぷううううううう～～っ💨
…………え？
え？ナニ！？終わり！？ウソ！？
ふざけんなってマジで！！妄想妊娠やったんかいっ💢
警戒MAXの目で、猫ひろし一家がコッチを見ていた。
どうもお騒がせ致しました。
大体、ここのトイレが混んでたのが悪かった。
待たれると音も出せへんし落ち着かんわ(T-T)
そこら辺もっと図々しくなりたい(←今年の目標)。