7月14日    午前10時



中軽井沢駅前の146号線を北上しながら、どういうルートで白馬村入りするかを何となく真剣に考えるオレ。


Google Mapで表示されたルートは、大まかに言うと北側と南側の2つ(←大まか過ぎ)。


ま、長野や群馬の事など全く分かってないオレからすると、その地図を見たところでどっちがどうなのかというイメージすら浮かばない。




(よし、ほな草津温泉を経由して行ってみっか。もし寒さにやられても、風呂に入って行きゃ大丈夫そうやし)






この日の軽井沢は、朝10時前の時点で21度。
本当に日本なんか?ココ。




(うううううううううーー、ちょ…ちょっと寒くなるの早すぎでないかい!?)



ゆるやかにと蛇行しながら上ってゆく快走路。
時折、木陰から見える山肌はめちゃくちゃ綺麗で大変結構なのだが、まだ辛うじて晴れ間の中を走っているというのに震えがくるほど寒くなって来た。
どう考えても15度くらいしかねーぞ?つか今日はもう7月半ばなんですけど!




(こりゃイカン、やっぱライダーズウェア持って来るべきやったわ。完全にナメとったな、信州を)





九州とは種類が違うのか、繁っている樹々にさえリゾート感がある長野の森。
豚汁とヴィシソワーズくらい雰囲気が違うが、杉が少ないせいだろうか?




晴天の中、合羽を着て寒さを凌ぎながら嬬恋村の外れで休憩。
止まっている時は初夏を思わせる気候なのだが、走り出すと5分も持たずに冬到来。
標高の差って凄いよなと沁々思うが、それにしてもこんな所に住んでる人達って冬は大変だなーと勝手な心配までしてしまう。
住んでる人からすりゃ、それが日常だから普通なんだろうけどね。




(嬬恋村………あれ?嬬恋って、ポプコンの嬬恋かな?ポプコンって長野やったっけか?)




大阪より東に関するオレの知識なんて、所詮こんなもんである。

静岡の掛川市にあった『つま恋リゾート』と一緒くたになっている馬鹿頭は一生治りそうにもないが、そこから時のスターとなった円広志が未だに大阪のローカル番組で活躍している事は知らない人も多いだろう。

そういや、体調さえ万全なら本当は静岡が最終目的地だったのだが、その静岡へは神奈川を経由して向かう予定だった。

神奈川に知り合いがいる訳ではないのだが、いつもブログを読ませていただいてる空手ママさん(姿勢が本当に美しい)の記事に出てくる【ノペル・ベーカリー】というパン屋に行きたかったのと、これまた読ませていただいてるブログの空手道場を外から見てみたいなーと思っていたのだが渋々断念。

いつか万全の体調で、コロナ騒動にも少し歯止めが掛かってから再チャレンジしたいと思う。





天気はすっかり回復してひと安心。
贅沢なひとときだ。




思わず声を上げたこの風景。
ずっとこんな道を走っていたいが、強烈な肥やし臭にやられて早々に退散。




その肥やし臭の原因がこのキャベツ畑。
ずっと眺めていたいが、匂いに過敏なオレは口でしか呼吸出来ないのが辛い。この時点で群馬県突入。






「スウウゥ~~~~~~ッ………………オゥエエエエエエエーーーーーーッ!!!!





見渡す限りの素晴らしい景色に思いっきり深呼吸するも、世の中の家畜という家畜の糞を片っ端から集合させた様な肥やし臭にエズくオレ。
これならまだ田舎のデパート1階に昔あった、フルベール化粧品とPOLAに群がるオバチャン臭の方が千倍マシだな。
つーか、農家の人はこの肥やし臭に慣れるもんなんだろうか?
オレには一生かかっても無理そうだわ、この悪臭と付き合っていくの。




(うううーーっ、アカン!これは流石に耐えられん。ひとまず逃げよう)




が、普通に考えたら、こんな過酷な悪臭の中で作業してくれている人達がいてくれているお陰でオレんとこみたいな店が成り立っているんだもんな。
イツモホントウニアリガトウゴザイマス、コレカラモヨロシクオネガイイタシマス(←鼻呼吸してない)。






相変わらず道の駅ではトイレだけ。
そのうちバチが当たると思う。








(あ~、ここが有名な草津温泉か~……)




この旅初日の下呂温泉に続き、二ヶ所目の有名温泉処に到着するも、感動ゼロな哀しき温泉県出身者。

仕方ないよね。

温泉街って、本当にどこも町の造りが似たり寄ったりなんだわ。
湯煙が上がってるのを見て懐かしい気持ちは起きるけど、そこに何かを期待する様な事は無い。

寧ろ、町の中心にある大型旅館なんかを目にすると、『あぁ…あそこは1フロアに30室くらいありそうやな。となると、一組二人体制の掃除なら二時間くらいかかりそうやな…』等と、昔やってたベッドメイクのバイト時代を思い出す始末(←なかなかシンドイ)。

もっと純粋に温泉街を楽しめる様にはなりたいのだが、生まれ育ちがそうだと冷めた目でしか見れない悪癖が邪魔をする。
良くないね、こういうの。
でも、嫌なもんいっぱい見ちゃったしなー、バイト先で。
部屋のテーブルに置く饅頭は使い回しだし、湯呑みなんかは部屋の洗面所で洗って拭き上げたヤツだしね。
ま、汚くはないんだけど。ちょっと……ね。






ま、せっかく来たんだし、有名な湯棚でも眺めながら暫し休憩だ(←写真無し)。