我が息子は、他所様のお子さんに比べれば手のかからない子だとつくづく思う。


どんな所でそう思うのかというと、今入院している病室内は、常に他の子供達の泣き声合唱コンクール状態だからである。






時間通りに大あくびして眠りにつく息子。
最近は「あおいぶーぶー(青い車)」と言える様になった。




真夏の農家民宿でカエルの大合唱に悩まされ、その晩一睡も出来なかった苦い思い出や、飛行機に乗ると90%の確率で後ろの席にハイテンションの女二人組が座り、オールナイトマシンガントークの犠牲者となるオレからすると、我が息子は難聴なんじゃないかと不安になるほど『我れ関せず』状態でスヤスヤ眠れるのは羨ましい限りである。

カエルの大合唱はまだ許せる。
いや、許すも許さないも自然には勝てないし、昔はそういう田舎にも住んでたから【腹立つけど懐かしい】という諦めにも似た理由が付く。
で、カエルの騒音は意外と慣れる。

許せないのは乗り物の中での騒音で、それは特に飛行機での問題に絞られる。

その昔、タイに長期滞在を含めた往来を何度も繰り返していた事は以前の記事に書いたが、関空とバンコクを行き来する場合に利用する便は殆んど深夜便である。

その便にギリギリ間に合う様なスケジュールで仕事を終え、空港に着いた瞬間にはダッシュでイミグレーションへ向かい、後は搭乗を待つばかりとなった時に初めて全てから解放され、この日の為に酷使して来た身体から溢れ出る心地好い疲労感。それを存分に味わったら、後は機内で泥の様に眠るのが最高に幸せなのだ。

が、オレはいつも貧乏くじを引いてしまうのである。





熱は下がったが、なかなか食べてくれない病院食。何とか食べさせようと粘っている途中で回収されそうになり、思わず「まだ子供が食べてる途中でしょうが!!」と、黒板五郎ばりに怒鳴るところだった(←父が食べた)。




ポーンという音と共に機内が暗くなり、さあ寝ようかとリクライニングを効かせても一向に変わらない彼女達のボリューム。

分かる、分かるよ?その抑えられない興奮。
ずっと楽しみにしてたんやもんな?今日という日を。
しかも彼氏とじゃなくて女子会やもんな?そっちの方が楽しいに決まってるよ絶対。
二日くらいならまだしも、一週間も旅するなら女同志の方が喧嘩するリスクも少ないと思う!

でもな、深夜便をチョイスする人達って、言ってみりゃ一泊分のホテル代を浮かせるとか、現地に早朝着く事で効率良く移動出来るとか、つまりそういう理由で利用する人が大半な訳。
だからお願い………






とっとと寝ろアホンダラああああ~~~っ!!
オマエらナンボほど話すネタあるんじゃ!?搭乗口におる時から喋りっぱなしやないかーー!



いやホント、オレからすれば一体何をそんなに喋る事があるのかと不思議でならないのだが、こればっかりは女じゃないと理解出来ないもんなんだろうな。

そういや昔付き合ってた女が、『女3人集まったら、昼から夜までカフェ4軒くらいハシゴするで。1軒が大体2時間くらい』と笑いながら言ってたが、それがマジだとすると、店側の立場で言わせてもらえばめちゃくちゃ迷惑な客である。

が、もちろん機内で迷惑なのはそんな若い女性だけではなく、特にグループ旅行のオッサン達はタチが悪い。
グループのオッサン達は十中八九酔っ払っており、九割九部下ネタを吐く。更にイビキが酷い(←これ最悪)。
みんなやっとの仕事明けでクタクタなはず。
そうなるとイビキくらいかくわな?
酒呑んだら更に酷くなるわな?
分かるよ、うん、分かる………







だからそうなるって分かってるんなら今日くらい酒控えとけや!現地に着いてからしこたま呑んだらエエやないかボケェーーーッ!!切実な願い







因みにワタクシ、6時間程度のフライトでは機内で酒呑まない人なんです。
着いた時に気持ち悪いの残ってるのが嫌なんで。

更にワタクシ、6時間程度のフライトでは機内食も食べません(←一人の時は)。
着いた時に安くて美味い現地のメシが楽しみなもんで。







ま、早朝とか昼間発の飛行機や新幹線ならともかく、公共の乗り物では他人の事を考えた行動を心掛けてほしいもんだわな。


そやけど、小児病棟は仕方がないとしても、泣き続ける子に付き添う親はマジで大変だと思う。
そう考えたら、やっぱりウチの子は手が掛からなくて本当に楽だ。









大人になって手が掛かる様になったら意味無いんだけどね………