都井岬のゲートをくぐって、すぐにした事。



それはメシじゃ!とにかく腹へった!!




ここでこんな事していいのかどうかさえ知らんし知りたくもないが、とにかく腹減り過ぎて馬にブチギレしそうだった事だけは覚えてる。



と言ってもカップ麺なんだけどね。

いや、マジでこの時のカップ麺がめちゃくちゃ美味かったわ。
すぐそばに馬が二匹いたけど、そんなのどうでもいいって言うより、『どっか行けや!この馬っころがーーーッ!!』って感じでシッシッってしたからな(←大人げない)。
下手したら寄って来るし、言っちゃ悪いけど、オレからしたら馬なんか熊本で食う以外はどうでもいい存在で、ど田舎で雑草係やってる山羊と大して変わらない存在でしかない。
確かに山道で突然遭遇したら、『うおっ!』ってなるかも知れんが、そんな野生馬はソッコーで逃げるだろうしな。
ここのはやっぱり偽モンだわ、失格だオマエは。




潮風が強すぎて囲いを作ったが、お湯が沸騰するまでにかなりかかってイライラするオレ。
使い慣れてる包丁を持ってなくて良かった。あったら目の前の馬捌いとる。



しかしまあ、こんな有名観光地に着いて早々に休憩ポイントでカップ麺作りに勤しんでいるオレもどうかとは思うが、冗談かと思うくらいに汚ならしい馬が近くで草食ってるわ糞は垂れるわで非常に気分が悪い。

これが人間なら叱り飛ばしてやる所だが、残念ながら相手は馬。
ジーーーーーーッと見つめた後、ちょっとこっちに来ようとするのだが、腹が減りすぎて獣と化しているオレとのメンチ切り合戦に事件性を感じたのか、二頭ともすぐに離れて行った。


「ざまあ見さらせ!オマエら馬っコロごときに負ける程まだ落ちぶれとらんのじゃオレはっ!」(←どんなキレ方だ)


この時は確かにそう吠えたが、今思い出してみると最低にも程があるな。
オレと仲良くしてくれている元K-1ファイターで、ボブ・サップと60kgも体重差があるのに判定まで持ち込んだ富平辰文っていうレジェンドがいるんだが、そんな彼でさえカップ麺ごときで野生馬にメンチ切って吠える様なバカな真似はしないだろう。
て事は、オレはウイリーウイリアムス並の動物虐待家なのだろうか?(←熊殺し)





潮風がキツ過ぎてメットの中で茹で時間を待つ。コレって特許申請出来ないんだろうか?




『世界の中心で愛をさけぶ』っていうドラマがあったが、今まさにオレは都井岬の入口で長崎チャンポンを食べている。

大分出身のオッサンが、宮崎の先端で、インスタントの長崎チャンポンを、馬を蹴散らしながら食っているのだ。
アムロレイのラストシーンではないが、こんなに嬉しい事は無い。分かるよね?ララァには……




そして皆が撮影したがるポイントへ。この日からオレもアホどもの仲間になった。




「夕陽が見える  小松ケ丘広場……」


ウチの近所にある工場地帯からも綺麗な夕陽が見えるのだが、そりゃあココから見る夕陽は最高だろう。

その昔、とある紀行本の影響でマラッカまで夕陽を見に行った事があるが、鬼の様な土砂降りに遭った経験を持つオレ。
あの時はヤケクソでコオロギの素揚げを食った記憶があるが、世の中には可愛い彼女と二人して、ここで沈み行く夕陽を眺めながら唇を重ねたりしてるカップルもいるんだろうなあ………


が、最高なんだろうけど、毎日毎日バカみたいに繰り返す夕陽に毎回310円払うほど暇じゃないし、そんな羨ましい事をしてる連中は重度の虫歯になればいい。
よって、夕陽は誰かがアップした写真で充分!(←自分でもおかしいと思う)。





一日中草を食ってるだけで保護されている馬之助家族。この妬みは熊本で晴らす。




観光客の安全など1ミリも考えていない崩壊道路。マジで怖かった。



しかしまあ、こういう観光地っていうのは、言っちゃあ悪いが本当に退屈だ。
四国カルストもそうだったが、ウリが絶景とか奇岩とか、そういうのを何時間も見て楽しめる人達が心底羨ましいと思う。



(来てまだ一時間しか経ってないんか…………………………………………よし、出発しよ!)



人によっては、『え?勿体なー!』と思うかもだが、『ほなここで他に何せえっちゅーねん』っていうのが本音。

年に一度のロデオ大会でもやってりゃ話は別だが、敷地内には誰もいないレストランと、廃墟と化した昔のホテルが点在してるだけ(つーか、入場料取るなら廃墟の解体に回せよマジで)。

あとは水分補給してる横でホース兄弟が小便垂れ流すくらいで、余程の馬博士くらいしか楽しめる要素が見当たらない。




ま、名勝地ってそんなもんか。




てか、寒すぎて話にならんからとっとと次に行っちゃお。






さようならホース兄弟。もう来ないがお達者で。