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昔、ドラえもんを見ていて不思議に思っていたことがあります。なぜ、のび太は『勝ち組』になったのかということです。ドラえもんに頼るばかりで自分では何もせず、毎日をダラダラと過ごすのび太が生まれ変わるキッカケがどこにあったのか。今更ながら見直してみると、ドラえもんが行っていたことがまさに『教育』の原点だったのだと思います。
ゆっくり着実にのび太を成長させたドラえもんの教育法は、のび太が自分から夢や目標に向かって進むように促しているところにポイントがあると思います。のび太に対して基本的に自ら手をさしのべるようなスタンスをとっていません。いつも面倒くさそうに道具を出すしぐさから読み取ることができます。ドラえもんは、のび太の動きを見ながら、時には突き放すように冷たい言葉を掛けたりもしましたが、反対に甘えを許すような温かい言葉を投げかける場面もありました。
教育とは『しっかりと見守ること、そして言葉を投げかけること』ということをドラえもんは教えてくれているのだと思います。そのような言葉の中でも心に響いたドラえもんの言葉を選んでみました。
☆心に響くドラえもん の言葉10選
1.「意地悪されるたびに 親切にしてやったら どうだろう」
2.「他人にできて、君だけに できないなんてこと あるもんか」
3.「いっぺんでいいから 本気で悩んでみろ」
4.「毎日の 小さな積み重ねが 歴史を作っていくんだよ」
5.「人にばかり頼っていては いつまでたっても 一人前になれないぞ」
6.「どっちも自分が正しいと思っているよ 戦争なんてそんなものだよ」
7.「ほんとのファンなら 落ち目のときこそ応援しなくちゃ」
8.「過ぎ去った時間は もう二度と帰ってはこないんだ」
9.「悩んでいるなら 一つでもやりなよ」
10.「何にもしないで いきなり偉くなれると思うのかい」
ドラえもんはのび太に対して、こういった言葉を要所要所で投げかけています。この言葉が、知らず知らずのうちに、のび太の中に染みこみ、意識が芽生え具現化していき成功への階段を登る力になったのだと思います。
「さようなら、ドラえもん」の巻では、いつもやられてばかりいるジャイアンにのび太が勝つ場面があります。この巻では、のび太には絶対にジャイアンに負けられない理由がありました。ドラえもんが未来に帰ることになっていたからです。ドラえもんがいなくても大丈夫な自分を見せるんだとのび太は自分に言い聞かせてジャイアンに挑みます。
「ぼくだけの力で、きみに勝たないとドラえもん が安心して・・・、帰れないんだ!」
のび太はドラえもんのために、どんなに殴られても必死に食い下がり意志の力でジャイアンを退けました。勝ちはしましたがボロボロになってしまったのび太がうれしそうにドラえもんに語りかけます。
この言葉を聞いて涙を流すドラえもんの心にも、のび太の言葉は大きく響いたと思います。
このような心に染みる言葉は人生に与える影響は大きいと思います。ことあるごとにその言葉が思い起こされて、自らを内側から支えてくれます。そのような言葉を沢山聞き、そして使い続ければ潜在意識を通して行動が変わり、それによって結果も変わり、最終的に人生が変わるという事になるというのは言いすぎではないと思います。
ドラえもんはのび太に「芯に残る言葉」を投げかけ続けていたのです。軽い上っ面の言葉があちこちに飛び交う時代です。タテマエや体裁を繕うための言葉など心に残るはずもありません。素直で本気の言葉を発し続けることことこそ人を変える力の源泉なのかもしれません。
芯に残る言葉は人生すら変える力がある。