ここ一ヵ月の豪雨における人の行動を見るに。

自分が当たり前だと思っていることも、

どうやら知らない・知ろうとしない人が多いように思えます。

 

今の時代、誰もこういった事を教えてくれないのでしょうか。

じぶんも決して人付き合いの得意な人間ではありませんが。

個人主義の台頭による互いの無関心化という社会のいびつさを感じます。

居心地の良いぬるま湯の中で、

お互いが差し当たりのない表面上の関係を続ける、これってどうなんでしょう。

 

…とまあ、ボヤキはこれくらいにして。

先立ちの責任を果たしていきたいと思います。

基本の『キ』の字から!と言いたい所ですが、

それ以前の『k』の字から行かせてもらいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は滝つぼの話です。

 

 

滝つぼには決して近づいてはいけません

 

 

以上。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と言いたい所ですが(^^;

それだけだと何で近づいたらいけないか分かりませんね。

先人の教えにはちゃんとした理由があります。

 

何でダメなんだろう。

そういった疑問を持ち、考える習慣をつけることを勧めます。

 

 

 

 

 

そもそも滝つぼとは。

滝の激しい流れにより川底が抉られ壺状になった部分をいいます。

一見、浅瀬に見えますが。

滝の真下近くに行くと急激に水深が増します。

そこに足を取られただけで上がるのはかなり難しいです。

これを『水中斜面』と呼ぶそうです。

 

 

 

続いて。

滝つぼからの生還をさらに困難にさせるのが水流です。

滝から落下した水はツボ底で跳ね返り上に上がります。

そして上がった水は再び落下した水に押されツボ底へと押し戻されます。

滝の直下では水流が渦状に巻いているため流れから抜け出すことが困難になります。

また浮き上がらせるような流れもあるため川底や側面の岩を掴む事も難しいらしいです。

これを『リサーキュレーション』と呼びます。

上から水の落下もあるため呼吸もままならないでしょう。

 

そしてこちらは自分も初めて知ったことですが。

滝つぼの下の水は水流によって激しく攪拌されるために多くの空気(気泡)を含みます。

気泡を含むため比重は軽くなり、浮き上がることが困難になるらしいです。

ホワイトウォーター』と呼ばれ、比重は0.5くらいになるそうです。

滝に限らず、激流などで白く泡立った水面には飛び込まないようにしましょう。

ライフジャケットも無意味らしいです。

 

参考サイト

https://www.risktaisaku.com/articles/print/1917

https://www.bgf.or.jp/activity/youth/anzen/riversafe.html

https://mountain-ma.com/mediologic/2020/07/28/even-trailrunner-should-know-risk-of-water/

 

 

 

また今回の太鼓滝、写真や動画で見ましたが。

岩場の奥まった位置にあり滝つぼもいきなりストンという感じです。

七方を断崖で囲まれているため脱出はかなり困難であったと思います。

 

ニュース動画で見ると水量もかなりのもので、

動画で見ただけでも入ったら助からないなと直感します滝汗

 

 

 

 

 

 

それから忘れてはいけない事がひとつ。

あまり知られてはいないようですが、

救助隊員が水難救助の訓練中に亡くなるという事故はかなりあります。

それだけ水難というのは難しいのです。

自分の命だけでなく、助ける人間の命も奪ってしまいます

亡くなった人の身内からすれば大切な家族の命です。

そこの所もしっかり胸に刻み、安直な行動は慎みましょう。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

考えたくはないですが。

もし滝つぼに飲まれてしまったら。

敢えてライフジャケットを外して底に潜り水流から逃れたという話があります。

こればかりはおいそれと実証は出来ませんが。

万が一そうなった時、そういう手段もあるという事は頭に入れてもいいかも知れません。

 

コメント欄にて貴重な体験談がありました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/3c36e2f827c098e7605b58f266ea33725b59885e

 

>やったことある人はわかると思うけど、滝つぼ直下の気泡が沢山ある場所は体が浮かない!
>意図的に潜って気泡のないところから浮上しないと危ない。
>毎日プールで泳いでトレーニングしているけどあのときは本気で死ぬかと思った。

 

>八才の時滝つぼに飛び込んだことがある。

>滝つぼの深さは3メートルには足らない深さだっと思うが2メートル以上は確実にあった。

>まだ金づちだったので当然に沈んだ。

>その時びっくりあわてて水を飲みながら沈んで底に足がついて2度目の底に着いた時に気が付いた。

>底を蹴ればまた浮きあがって息ができる。何度かやった。

>次第にツボの下流側に近づいたのだが出られない。

>滝ツボの壁がツルツルしていて捕まるところが無くて沈んでしまう。凄く慌てた。

>はっと思って初めて体を水平にしてみた。

>まだ泳げなかったのでその時まで体を水平にすると浮くことはわかっていなかった。

>水平にしたみたら水の流れと一緒に滝つぼから出ることが出来た。60年前のこと
 

 

 

2020.07.29

参考サイトを追記しました。

トレイルランナー有志の方が水難事故についてまとめてくださいました。

https://mountain-ma.com/mediologic/2020/07/28/even-trailrunner-should-know-risk-of-water/