肩こりとひと言で言っても、肩こりに至るまでには、人それぞれ負担の大きい部位が違うことがあります。自分はどこが悪くて肩こりを起こしている可能性があるかを知っておくことは大切だと思います。自分の肩こりの傾向に合った改善策をとることで、肩こりにサヨナラしやすい体をつくることが出来るかもしれません。
首の問題がコリの原因?
悪化すると、こり感から痛みに変わることも
肩こりはどの辺りに感じるでしょうか?後頭部から首の後ろにかけて、首スジから肩にかけて、首の付け根、背中の上部、など範囲には個人差があります。肩こりの感じる部分に問題があるように思えますが、実際は、コリのある部分以外の部位が、肩こりの原因となっている場合もあるのです。
例えば、首に問題がある場合の肩こりです。肩こりを感じるのは背中の上部だったとしても、それは首の動きに制限が出ていることが原因となっているためかもしれません。この場合は、頭の位置を動かす際に使われる筋肉が、硬くなっている場合が多いです。ですが、それに気がつかず、首自体の筋肉にはコリの自覚症状が感じられないケースもあります。
首に問題あり!?その傾向を調べよう!
首の動きが悪くなっている時は、首自体にはコリは感じなくても、筋肉を触ると硬くなり、押すと痛んだりします。首の後ろだけではなく、横前側の筋肉が硬くなっていることもあります。このような状態になりやすい人の傾向は何でしょうか?
■このような傾向ありますか?
- イスに座り、ふと気がつくと、アゴを前方へ突き出したような格好になっている。
- 頭を傾けたり、振り向いたりする時に、首の関節がボキッとなる。または、ミシミシ音がする。
- 整形外科でレントゲンを撮ったことがあり、「首のカーブが真っすぐだね。」と言われたことがある。(ストレートネック、クレーンネックなど)
- 整形外科でレントゲンを撮ったことがあり、「首の関節と関節の間が詰まっている。」と言われたことがある。
- 頭の向きや角度によっては首が痛む。
- 最近、今まで使っていた枕が合わないような気がする。朝目覚めると、首が痛くてつらい。
この中にあてはまる項目があると、首の関節への負担が強い可能性があり、後々頚椎の疾患につながるかもしれませんので、首の筋肉を柔らかくして頚椎疾患を予防しましょう。頚椎疾患は、首の痛みだけではなく、手、腕のしびれや脱力感などの症状が出ることもあります。
壁でテスト!首をしっかり動かせる?
首の動きの制限をチェックするには、頭の位置を変えて(頭を、前・後・左・右横倒し、左・右向き)首に痛みが出るかどうか、という簡単な方法がありますが、顔を天井方向へ向けて、首の後ろが詰まるように痛い場合は、首の関節を痛めやすい状態かもしれませんので、首をぐるぐる回すような肩こり体操には注意しましょう。
今回ご紹介する方法は、顔を左右に向ける動きをメインに、首の動きを確認する方法です。
1.壁に向かい立ちます
2.顔を右に向け顎をひきましょう
次に両肩が壁につくかチェックします。
3.首に問題があると両肩が浮いたり、痛みを感じることも
4.反対向きも行い左右差をチェックします
首がツライ? 首の負担を軽~くする1分体操
首が悪いというと、首の上から下までしっかり刺激しなくてはならないイメージがあると思いますが、頚椎の状態によっては、かえって負担になることもあります。ここでご紹介する体操は、その点を考慮しています。
※肩をすくめ、首を斜め上に向けた時に、具合が悪くなる場合はすぐに中止してください。(首の痛み、しびれ、めまい、ふらつきなど)
1.右肩をすくめ顔は左斜め上へ
2.右肩を3回ほど回しましょう
3.ゆっくりしっかりと回しましょう
4.「3」を横から見た写真です
5.顔を左斜め下へ、そして右ひじは曲げます
6.さらに頭を倒し、右肘を下げます
1分体操のポイント
体操の際、素早く動かして痛めないように!
首から肩にかけて伸ばす際、素早く動かすと痛めてしまうこともありますので、ゆっくり5秒間ほどかけて、心地よく感じる程度に伸ばしていきましょう。
1から6までが終わったら、次に右斜め上に顔を向け、左肩をすくめるポジションをつくり、1から同じように行いましょう。お風呂上りなど、体の温まっている時に行うと効果的ですが、デスクワークなどで同じ姿勢が続いている時では、肩こり進行の予防になります。ぜひ、お試し下さい!