食事のとき、スパイスの香りと味は、摂食中枢を刺激して食欲を大いに増進させます。スパイスの効いたカレーは特にそうで、暑くて食欲のない夏場でも「カレーライスだけは別!」といった人も多いようです。
食欲の増すカレーライスを食べすぎて太らないかと心配になりますが、実際には太らないどころか、かえって体重が減り、ダイエットに成功しているという話をよく聞きます。これはカレーのスパイス成分を吸収すると、脳の組織や神経細胞が活性化され、脳組織への血流が増加するためです。
脳組織には糖の濃度を感知する受容体があり、糖の受容体の活性が少ないと、脳は高濃度の糖を要求するようになります。カレーに配合さるスパイスには、精油や低分子の成分を含むものが多く、これらは血液と脳組織の間にある関門を簡単に通過し、糖の受容体を活発にしたり、増やしたりするので、結果的に満腹中枢を刺激。さらに、脳幹にある代謝や体温を調整する機能も活性化して基礎代謝を上げるので、カロリーを燃焼しやすくなるそうです。つまり、カレーを食べると、確実に新陳代謝が活発になり、体温も上がり、太りにくい体になるということ。
朝カレーは、脳が活性化され、頭も良くなると言われています。あのイチロー選手が朝カレーを実践しているのは有名な話。近い将来、糖尿病やメタボリックシンドロームの特効薬が、スパイスのなかから生まれる日がくるかもしれません。病気を防ぎ、肥満が克服でき、かつ頭も良くなるわけですから、カレーを食べない手はありません。
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