新型インフルエンザウイルス は目をこすったり鼻の穴をさわったりすることで、目や鼻の粘膜からも感染する。


 予防の基本は手洗いだ 。15~30秒かけてよく洗おう。


 感染制御関連用品のメーカー、サラヤ (大阪市)によると、(1)手をぬらす(2)液体せっけんを手のひらに取り、よく泡立てる(3)手のひらをすりあわせて洗う(4)手の甲をもう片方の手のひらで洗う(5)両手の指を組み指の間を洗う(6)親指をもう片方の手で包みこんで洗う(7)つめや指先をもう片方の手のひらにこするようにして洗う(8)両手首を洗う(9)流水でよくすすぐ。固形せっけん雑菌 がつくので避けたい。


 「紙タオルで水分をふき取ったあとにアルコール製剤を両手にすり込むと、さらに良い衛生状態を長く保てる」と加藤英雄・営業第3部部長。アルコール製剤(サラヤ 製のジェル タイプは40ミリリットル440円)は薬局 などにある。スプレー式はウイルス が吹き飛ぶので避けよう。


 ウイルス は顔や髪にも付いている。帰宅したら顔や髪も洗おう。ゴーグルや帽子の着用を勧める専門家も多い。


 厚生労働省 は、ふき取り消毒用に高濃度のエタノール塩素系漂白剤 を勧める。エタノール はアルコールの一種。塩素系は台所用漂白剤でよい。ただ、アルコールは揮発が早く不安定だ。塩素系は洋服の色落ちが難点だ。


 京都産業大大槻公一鳥インフルエンザ研究センター 長はピースアンドキューズ社名古屋市 )の「G2TAMα(ジーツータムアルファ)プラス」(千円程度)を勧める。主成分は大豆アミノ酸。「安全性やウイルスを不活化する力は私が鳥取大 教授時代に実験で確かめた。頭からかけても安全で服の色落ちもないので、アルコールや塩素消毒と使い分けたらいい」と大槻さん名古屋市 の市バスや地下鉄では同種の製品を車内消毒用に使っている。


 大幸薬品大阪府吹田市 )は、社員や社員の家族向けに「新型対策マニュアル」をまとめた。消毒手順や手洗い、看病の仕方など写真入りでわかりやすい。サイト(http://www.seirogan.co.jp/ )から申し込めば無料で分ける。