NHKBSで放送されてた

【堤真一×絶海のマルケサス諸島~人間の”大地”・ヘヌアエナナ~】

 観ました。

 

 

 

世界が夜の闇に覆われていた頃の話

神々の魂は大海原を漂っていたんだ

男の神オアアテアと、妻の女の神オタワがいて

ある日女の神オタワが、夫の神オアテアにこう言ったんだ

そろそろ家のある暮らしをしてみたいと

そこでオアテアは夜が明ける前に

家を作ると約束したんだ

そしてまずオアテアは

先祖の霊を呼びだしたんだよ

 

先祖の霊は海原に大地を整えた

そしてそこにうわぽうという柱を建て

ビバオアという梁を通し

ヌクヒバという壁を作り

ファトゥヒバという屋根を葺いた

やがて朝日が昇りタフアタという光が差し込んだ

そして最後に家を作り終えた夫の神オアテアが

ウアフカというため息をついた

 

こうして神がつくった大きな家が

マルケサス諸島となった

 

 

マルケサス諸島と名付けたのはスペイン人で

現地の人たちは、ヘヌアエナナ(人間の大地)と呼んでいる。

 

 

~ヒバオアにて~

出会った現地の彫刻家(フヒナマヘアテテ)の言葉。

 

 

先祖がここで何をしてきたかを

次の世代に伝えることが重要です

子どもが先祖を尊敬することは

自分が尊敬される存在だと学ぶことです

そうすると他人を尊重できるようになります

 

 

彫刻家は、6歳の頃から祖父が石にティキ(神)像を彫るのを見ていたという

「いつもよく見ていなさい」と言われて、「いつかお前の役に立つ」「と言われて。

 

 ティキ

 

 

 

 

そんなおじいちゃんの話をする彫刻家に

堤真一が

「おじいちゃんに会いたかったね」って言うと

 

彫刻家は

「会っているよ、祖父は僕の中にいるから」って返す。

 

「彫刻をするたびに、祖父のことを思い出し

 僕の中にいると感じる」

 

「だから行動の端々に、祖父はいると思うんです」、と。

 

 

 

 

受け継ぐということ、そして伝えるということとは?

  という問いに対して。

 

(フヒナマヘアテテ)は、こう答えるんだ。

 

マルケサスにはこんなことわざがあります

「授かり授けること それに勝る喜びはない」

 

私は祖父から授かったものに助けられました

今度は私が伝えていく番です

 

子どもたちが確かな文化の土台の上に

未来を描けるように

 

 

 

 

つながりを感じられなくなっている時代…

 

”過去からのつながりの中で生まれ生きている

そのつながりこそが大事なんだと改めて気づかされた”

 

 

 

子どもたちに何を伝えられるのか

そう考えていた自分に

特別なことを考える必要はないと

教えてくれているような気がした

 

 

旅の終わりに…

 

親父が俺のこと、どう思ってたかが大事ではなくて

今自分がこうやって生きてるのは、親父がいたからだし

生き延びてきたっていうか、

その遺伝子というか、DNAもちゃんと僕の中にあるから

死んでしまって、もうわからないっていうことではなく

もう僕の中に生きてるんだっていう自信を持たなきゃいけない

 

彼らはずっとここで代々…

僕も日本で代々暮らしているわけだから

そこをきっちり、人の大地として

子どもたちがどっか出ていく…

場所というより、僕自身が大地であればいいなって思う

 

 

 

日本も神の国と呼ばれる。

その心を持ち続けるには、難しい時代になったけど

こんな素敵な番組を見て、素晴らしいと感じるってことは

 日本に生まれたからなのかもしれない。

 

 

おじいちゃん、おばあちゃんよりも前の先祖のこと

 少しでも思ってみよう。