『城島産業
研究所棟
大規模修繕工事』
始まったな、
修繕工事
・・・ってか。
親方が足の骨を折った
フットサルでだとーー！
歳考えろや！！
中堅どころとして
一緒に打ち合わせに出ていた俺が
打ち合わせに参加してたってだけで
なんで俺が・・なんで俺が
塗装の責任者なんだよ
俺はどっちかって―と
戸建て住宅の塗装のほうが得意・・・
しかも親方んとこの
下請けだぜ？
『おう、櫻井
いい経験になるじゃねーか
戸建てもビルも同じだよ
面積でかいだけ・・・』
『オヤジ・・・言うのは簡単なんだけどな？』
『まぁ・・任せた』
『覚えてろよ
クソオヤジ』
オヤジは
俺をやとってくれて
独立するまで
面倒見てくれた恩人。
しかたないか・・。
現場は足場をかけてから
わかることが沢山ある
足場がかかって
点検確認作業・・・
写真つってもな・・・
どこ撮ったんだかわかんなくなるんだよ
何気にアンカーを確認しながら
足場を歩いて居ると
不意に声をかけられた
「こんにちは
お疲れ様です」
笑顔のその人
そして驚く・・・。
「えっ？ああ・・お疲れ様・・・
えっ？まさ・・・・」
そうだ・・・雅紀かと思った・・。
危く、『雅紀』って呼びそうになった
姿・・かたちがそっくりだった
でも明らかに雰囲気が違う
胸元に下がっていた
ネームプレートは
夕日が反射して
肝心なところが・・。
あまりじろじろ見るわけにはいかず
かろうじて
「研究室・・・室長・・」
見えたのはそこまで
そのうち「室長」さんのケータイがなって
俺はその場から離れた
俺さ、
工程表届けるって言ったよな！？
誰に届けりゃいいんだ
「室長」しか判んねぇぞ
『室長』・・・。
管理職なんだ・・。
・・・明日は晴れだよな。
夕日も物語ってる
明日も平日だけど。
仕事がある日だけど
今夜は雅紀の家へ行こう
こんな夕日は。
足場で見る夕日は
特別な朝を思いだす
朝日の横顔・・
初めてのキス
雅紀・・・今すぐ会いたい
From・・・Love Wonderland
Sho
こんばんは
ふぶきです
暖かくなったと思えば
今夜などは
寒くて。
皆様もどうかご自愛ください
お読みいただき
ありがとうございます