(1)美しい季節

鄙びた野を スキップする様に踏めば 草の香掠める
美しい野焼きが 煙の匂いで 春風に流れ去りぬ頃に
土手の上から この可憐なる少女を描く 無言の画家

(2)陽の光

晴れて風無き春の陽気 陽の光たっぷり浴び我が邪念去り
限りなき夢想さえ凍えた 外傷の山荘 ああ彼岸過ぎまで

(3)野焼き

畦を歩く青年は 一人タバコを吹かす 私はその兄と毎日の論争
畑焼く火は論争の 長年の言葉の蓄積 今や土に埋もれた想い出