しばらくすると
陽菜さんが部屋に来てくれた
「すみません。遅くなってしまって……K先生、私、ここにいるので買い物に行ってきてください」
「ありがとう。じゃあ、行ってくるよ」
「いってらっしゃい」
「さっき、颯真先生からご連絡があって、あと1時間ほどで戻れるそうです。
美紗さん、ここ最近で1番、顔色いいですね。K先生のご飯美味しかったんですね」
「特製の中華がゆを作ってくれたんです」
「K先生、優しいですよね。きっと美紗さんと2人きりのときは、私たちが知ってるより優しくて甘いんだろうなぁ」
「普段と変わらないですよ。逆に、ちょっと意地悪なことのほうが多いかも」
「でもそれは、美紗さんとK先生だから成り立ってる信頼性で意地悪でも、美紗さんには心地いいでしょ?」
「うん…。ちょっと意地悪でSになるKが大好き」
「美紗さん、かわいい」
「陽菜さんとN先生って普段はどんな感じなの?」
「Nは、普段もあまり変わらないですよ。ただ、なかなか同じタイミングで休めないので、休みが一緒になると、日帰りとか1泊で温泉とか旅行とか連れて行ってくれます」
「旅行いいね。じゃあ、泊まりになったら、もちろん…………」
「そうですね…………ただ、N、体力がすごくあるので、そんなに激しくはないんですけど、回数が多いので私の体力が………ね?」
「N先生、体力ありそうだもんね。そういえば、陽菜さん、ドレス決まった?」
「決まりましたよ。あっ!美紗さんとK先生も結婚式、来てくださいね」
「えっ!私たち…………?嬉しいけど、陽菜さんとN先生のハレの日に不倫してる私たちが参加するのは……………ね?だから 、遠慮しておくよ」
「私たちの結婚式の頃には離婚してますよ?そしたら、そんなの関係なくなります。私、お2人の信頼関係っていうか、お互いを認め合えて、大事にしてるのを見せてもらって、すごく憧れなんです。だから、絶対、来てくださいね」
「ありがとう。じゃあ、Kに聞いてみるね」
「K先生にはNから伝えてもらうことになってます」
こんな関係性の私たちを
憧れてるって言ってくれて
嬉しいけど
ちょっと複雑な気持ち