能登地震で多くの能登の蔵元様が被害に遭われ、心よりお見舞い申し上げます。

 

 能登には多くの知っている蔵元様がありました。心が痛みます。

 

 今回、私の主人方の祖母の実家にあたる「菊姫」のある石川県白山市。

 幸いにも震源とは離れていたので災害からは逃れました。

 

このような時、無事であった蔵元の話をしていいもものか?

 

菊姫でもHPにて

「能登地方(珠洲市、能登町)から来ていただいている蔵人の家族の無事は確認できていますが、家は全壊・津波の被害など大きな被害が出ています。」との事です。やはり心配は尽きません。

 

「菊姫」とは 今では私共もあちらも代替わりで交流もなくなりましたが、

(20年程前に義母と訪ねたのが最後です)

 日本全国の酒の中でやはり我が家にとっての別格は「菊姫」です。

 

その長い歴史の中では

灘の酒の勢力に押し潰されそうになる中、

差別化を図るための純米吟醸の開発。

その為に必要な酒米。

灘の酒の特権の、ど真ん中の吉川(ヨカワ)の山田錦を獲得するに至るまでの努力、

その後の

能登の四天王と言われた杜氏からの裏切り、

手痛い経験から生まれた酒マイスター制度という自社社員にて杜氏を育てる制度の確立。

 

元社長さん柳達司さんの言葉「コンプレックスは最大のエネルギー」と。

その意味は、

裏切られた当時、

自分には酒が造れなかったせいで杜氏から足元をすくわれた。

蔵人集めも杜氏任せであった。

それから猛勉強して酒造りを盗み(蔵人は教えてはくれない)学んだ。

 

 

この動画の中でご自分でも菊姫は「別格」と自負されています。

「格」とは昨日今日で作れるものではありません。

弛まぬ努力と信頼の上で出来上がっていくものなのですね。

 

「菊姫」の酒の特徴は

「濃醇旨口です」流行りの淡麗辛口ではありません。

その味は熟成によって更に品が上がる。

熟成によって品が下がる酒もあります。

それはひとえに原料にある、原料を惜しまない事が大事だと。柳氏は言っています。

 

それは人間にも通じる気がしますね。

熟成により品が上がる、そんな人になりたいものです。

 

少し熱く語ってしまいましたが、決して回し者ではありません。

全国には沢山蔵元があり其々に長い歴史があり頑張っておられます。

 

被災された蔵元様のできるだけ早い再建が叶いますように。

日本酒は国酒、後世に大切に受け継がれていくことを望みます。

 

 
一升瓶の残りも下の方にわずかとなってしまいました。🥲
 

本日も駄文にお付き合い頂き感謝申し上げます。