次男はてんかん、水頭症、ダンディーウォーカー症候群がある重度障害者でグループホームで暮らしています。
去年、十数年ぶりの発作を起こしました。そのときは黒目が左右にゆらゆら揺れて意識が低下するという欠神発作でした。それから落ち着いたと思っていましたが、先月、体全体が突っ張る強直発作を起こしました。前回とは違うタイプでした。
ちょうど前月にグループホームで誤薬があり、その際の緊急対応がまずかったので、改善策として私が「緊急連絡先」を、訪問看護師さんが「てんかん発作マニュアル」を作って、個室の壁に貼ったところでした。
●緊急連絡先
・普段と違うと思ったら→訪問看護師さんへTEL(24時間対応)
・発作が起きたら→救急車を呼ぶ(119番)
氏名、生年月日、かかりつけ病院(診察券ID)、てんかん、水頭症でシャントが入っていることを伝える
・母TEL
●てんかん発作マニュアル
・2タイプ(強直間代発作、欠神発作)
・安全な場所で横にする
・訪問看護師に連絡する
・てんかんの時間と状態を観察、記録する
グループホームがスタッフに周知し終わった頃に、今回の発作が起こったのでした。前回の発作が欠神発作だったので、次もそうだろうと思っていたら、強直間代発作だったので驚いてしまいました。両方ある得るのだと再認識しました。
【発作の経緯】
日曜日
15:30 キーボードを弾いていたのがパタリと止み歌声が途切れたので、様子を見に行くと、強直発作を起こしていた。うつ伏せで手足が後ろに突っ張り、片膝は折れ曲がっている。声をかけても答えない。3分ほど様子を見たが止まらないのでGHが訪問看護師に連絡
15:38 訪問看護師が親に連絡。救急車要請を決める
15:40 GHが救急車を呼ぶ
15:55 救急車が到着。この時には強直が解けて意識が戻っていたが、疲れた様子で口数は少なかった
16:14 かかりつけ病院が受け入れOKし、出発。救急車内で徐々に言葉が増える。
※可能なら(余裕がある状態なら)かかりつけの大学病院へ搬送してくれるよう頼んでいます。持病のある重度障害者なので初めての病院では受け入れが難しいことがあり、最初からかかりつけ病院に頼んだ方がスムーズなのです。過去のデータ(カルテ)もありますし、GHから25分、自宅から10分ほどで利便性も良いです。
16:40 病院へ到着。親が合流。意識がハッキリしてきて「かえる!」「エレベーター」などと喋る。
17:00 採血。血液検査を待っているうちに元気になり、ベッド上で起き上がる、座る、降りるの繰り返し。危ないので病院から借りた車椅子に座らせる。
18:20 検査結果が出る。たまたま当直だった主治医から話を聞く。
・血液検査は異常なし
・強直発作は5分以上継続したが10〜15分ほどで止まったので、見た目ほど大きくはない軽度の発作だったと言える
・年1回という少ない頻度の発作なので増薬はせず、何かあったらその都度救急対応するのがベスト
・意識は戻り元気なので処置無し。帰宅して良い
※ドクターがGH職員さんに「こういうてんかん発作のある人は、何かあったら救急車を呼ぶなどの対応が必要になり、グループホームは大変だと思いますが、よろしくお願いします」と話してくださったのが印象的でした。ドクターもGHさんもありがとうございます。そして宜しくお願いします。
18:40 帰宅。大事を取ってGHではなく自宅に1泊。
※付き添ってくれたGH職員さんとは病院でお別れしました。ここがどこか分からない状態なので最寄り駅を教えました。
※息子は靴と車椅子無しで救急搬送されたので、車まで病院の車椅子を借りて、裸足で帰りました。
【自宅にて】
発作が終わるとケロッとしてるのが毎度のこと。疲れたとは思いますが、普通に夕食を食べて23時頃就寝し、翌朝6時に起きました。GHへ靴とバッグを取りに行きがてら元気な顔を見せると安心されました。そのまま生活介護へ送って行き、発作があったことを伝えました。緊急対応マニュアルを生活介護にも渡しました。
【4日後の診察】
たまたま4日後に主治医の定期健診の予約が入っていました。
増薬について再確認。大きな発作が月数回というような頻度であるならば薬の増量を考えるが、今回のような軽い(10分程度で収まる)発作が1年に1度程度なので増薬はしない。むやみに増薬するとQOLが低下するので良くない。何かあったら、その都度救急対応をする。
発作があっても5分程度は様子を見てよい。だが見ていてもこの発作が止まるのか止まらないのかは、医師でも分からない。
GHや生活介護で発作を起こしたとして、発作を起こしてすぐに見つけられるとは限らないし(見つけたときには既に数分~数十分経過している可能性がある)、様子を見ていても不安になるだけだし、その後の対応が(あちこちに電話するなどして)遅れてしまう可能性もあることから、私と訪問看護師さんが作ったマニュアル通り、「発作を見つけたら訪問看護師または救急車に連絡」を継続することにしました。