診察室の、そのまた奥の部屋に、丸イスが用意されてて、そこに座ってねと。


先生、ベッドは?手術じゃないの??


考える間もなく、スタッフさんが目薬を持ってくる。


「今から麻酔しますね」


少し染みますよーと言いながら、たっぷりと。

最近の麻酔は目薬なのね。楽でいいかも。染みる?ぜんぜん!

緑内障の目薬に比べたらなんてことない。


で、まぶたを固定するために、眼球に吸盤付きの器具をぱかっと押し当てられ、でも麻酔のせいか痛みはない。

そのまま頭をベルトで固定されて、レーザーって大変なんだなって思ってた。


はい、じゃあこっち見ててね、という先生の声で、斜め上を見る。


そうそう、しばらく我慢だよーと

言われて、始まったレーザー照射、眩しいのなんの!

目に光が刺さってくる。痛みはないかもしれないけど、これはきつい。

特に、目の端っこの方に光を当てる時。

撃つまでが長いのよ!

早く!早く撃ってくれ!

今思うと、際を狙ってたんだと思う。少しでもズレたら、失明するという難しい場所に、レーザーを撃つので、慎重にもなるよね。。。


1秒に2千発、というべらぼうな量をガンガンぶち込んで、15分ほどでこの拷問はようやく終了。

涙が両目から溢れて止まらない。ずっと開けっ放しだったし、とにかく眩しくて。

呆然としてたら、先生が

「よく頑張ったねー。これで終わりだよ」


と。片目にシールタイプの眼帯を貼ってもらって、よろよろ立ち上がる。