Yes No 22 | 櫻と葉っぱの物語❤

櫻と葉っぱの物語❤

櫻葉❤
ときどき大宮☆

こちら側の方のみいらしてください☆

【2017年11月開設】

ファン歴非常に浅いため、
諸所おかしなところがあるかもしれません。

ご愛嬌と優しく許してくださったら幸いです。

【お話の内容転写利用、画像利用などお断りします】

櫻葉❤

 

 

 

 

ご理解ある方のみおすすみください☆

 

はじめましての方へ→ こちらへ

 

 

 

 

 

 

 

 

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Side S

 

 

 

 

 

 

 

 

もうずいぶん前から知ってはいても、

 

目すら合わなかったソイツと話すことが出来たその日の昼食は

 

びっくりするほどあっという間に時間が過ぎた。

 

 

「いつから通ってるの?」

 

と言われて正直に答える。

 

そうして少し考えてから

 

「相葉くんは?」

 

と、ちょっと控えめに初めてソイツを名前で、、、苗字で、、、呼んだ。

 

すると

 

「雅紀でいいよ」

 

とサラリと言われて、俺の中のどこかが間違いなくドクンとする。

 

 

「オレはとりあえず、この夏期講習だけ」

 

 

どこか俯き加減でなんだか辛そうに言われて、

 

ちょっとだけその姿が気になった。

 

 

「6月に入ってすぐ、お試しで授業を受けたんだけど、

 

そのとき櫻井くんを見たよ。

 

オレ時間を間違えて30分はやく来ちゃったんだよね」

 

 

よくあるんだと笑いながら言った。

 

 

「俺は部活終わって来るとココに着くのがあれくらいでさ、

 

いつも30分早めに着くから一応自習してる」

 

「すごいね」

 

「すごくねーよ。俺ホントに頭わりぃから」

 

 

頭の片隅には雅紀の開いてた参考書が浮かぶ。

 

 

「部活なにしてるの?」

 

「サッカー。雅紀は?」

 

 

お互い、大した話しが出来ないままで予鈴のチャイムが鳴ると、

 

雅紀は教室に向かう準備を始めた。

 

 

「ボールペンありがとな」

 

 

もう一度お礼を言う。

 

本当はもっと別のことを言いたいと思ってることをわかりながら。

 

 

 

 

「来週も会えるね」

 

 

すると、不意に雅紀はそう言って笑った。

 

 

そうして、そう言われたことにとても嬉しくて俺も雅紀に笑う。

 

 

「じゃあ行くね。櫻井くんも現文がんばって」

 

「あのさ」

 

 

立ち上がる雅紀を下から見上げると、

 

こちらを見つめる雅紀の髪がサラリとほっぺにかかる。

 

それがなぜだかスローモーションになって映ってドキドキした。

 

 

「俺も名前でいいよ」

 

 

、、、と。

 

それだけを何とか伝える。

 

 

「ん。じゃあまた来週ね、しょうちゃん」

 

 

少し間を置いて、雅紀は俺をしょうちゃんと呼んだ。

 

俺は明らかに嬉しくてなんだかひどく満足する。

 

 

手を振る雅紀に笑って、またなと言った。