Fake it ~それから~ 6 | 櫻と葉っぱの物語❤

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櫻葉❤
ときどき大宮☆

こちら側の方のみいらしてください☆

【2017年11月開設】

ファン歴非常に浅いため、
諸所おかしなところがあるかもしれません。

ご愛嬌と優しく許してくださったら幸いです。

【お話の内容転写利用、画像利用などお断りします】

 

櫻葉❤大宮

 

ご理解あるかたのみ、お気をつけてどうぞ☆

 

はじめましての方へ→ こちらへ

 

全話

 

 

 

 

 

 

 

 

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Side S

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー・・・・・・・・・・・・・

 

この、、、11階の部屋には

 

なにか魔法がかかってんのかもしれない、、、と。

 

 

 

俺は誰にも言ったことはないけど

 

けっこう本気で思うようになってきている。

 

 

 

 

晴れて弁護士バッチをして仕事ができるようになり

 

デカめの事務所にはいって

 

そろそろ1年がたつ。

 

 

 

 

それなりに仕事に慣れてきて

 

それなりに大変になってきた。

 

 

 

 

デカい弁護士事務所の1年目。

 

 

 

出来すぎても目を付けられるし

 

出来なきゃそこにはいられない。

 

 

 

最初っからそんなことはわかってて

 

あえて選んだ。

 

 

 

 

 

雅紀にはなにも言っていないけど

 

2年で独立すると決めている。

 

 

 

だから、、、

 

 

あと1年はクソ忙しい。

 

 

 

 

デカい事務所を選んだのには

 

独立後の自分の身の振り方を踏まえて、、、

 

 

だったりする。

 

 

 

 

あと1年は、、、きっと、、、

 

いまより忙しくなる。

 

 

 

でもそれは、

 

その後の雅紀との未来を考えて、、、でもあるから

 

1年、、、

 

 

辛抱するのはなんてことはない。

 

 

 

 

 

 

そのひとつのワケが、、、

 

 

 

 

 

 

「あ、おかえりしょうちゃん」

 

 

 

 

 

この部屋にある気がする。

 

 

 

 

 

 

 

11階のこの部屋は

 

 

もともと雅紀の部屋だった。

 

 

 

 

タワーマンションの中途半端な階数は

 

逆に人気がないそうで、

 

 

その中途半端さが気に入ったと

 

雅紀はここを選んだ。

 

 

 

 

 

雅紀の部屋だったココは

 

俺が一緒に住みだしてからも変わらず、

 

 

寝室として使うべき部屋には

荷物は何も置いておらず

 

 

ベッドはいまだに

 

 

リビングに置いてある。

 

 

 

 

 

 

この部屋に戻ってくると

 

俺はどこか世間を忘れる。

 

 

 

忘れようとして忘れるんじゃなくて

 

気づけば忘れてしまってる。

 

 

 

 

 

玄関の扉を閉めて靴を脱ぐ。

 

 

そうしてリビングのドアを開ければ必ず

 

 

 

そこはいつだって明るくて

 

 

雅紀の笑顔と声が必ずあって

 

 

 

 

いろんなことを考えてた頭ん中は真っ白になって

 

疲れてたはずの身体はその疲れをすっかり忘れて

 

 

すべてが雅紀だけになる。

 

 

 

 

 

この空間はどこか異世界で

 

 

雅紀はソコの住人で

 

 

俺はいつの間にか

 

そっちの世界に来ちゃってる、、、なんて

 

バカみたいなことを本気で思わせるくらいに

 

 

 

この部屋は快適で

 

雅紀のそばは落ち着いた。