ここ数年はだいぶ落ち着いていたと思う

 

それでも

1人で外出している時は

頭の中で

壊れたビデオが同じ場面を何度も流し続ける

街並みはボヤけて見える

 

水面に乗せた絵の具をゆっくりとかき混ぜる様に

意識の境目が消えていく

 

12年も続くと不安や恐怖は慣れる

 

気を緩めると涙が溢れる

 

強くならない

変わらない

情け無い

 

音量を最大にして音楽を聴き

耳に意識を向けて

 

家路を急ぐ

 

誰も知り合いがいないこの街で

静かに過ごして

歳上の夫を見送って

最期は1人で死んでいく

そんな人生になると思った

 

妊娠して

喜びと恐怖に包まれた

 

産んでしまうともう守れない

 

外は常に危険が待ち構えている

乳児、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、社会人

いくつだろうと

何が起こるかわからない

 

自分のミスで一瞬目を離したり判断を間違うだけで

取り返しがつかなくなることもある

 

自分さえもこどもに害をなす存在になり得る

 

女の子だったら…

男の子だったら…

 

どうしよう

 

守りたい

 

もう一度自分と向き合って

治さなければ

無理に繕った心のほころびから漏れた物が

こどもに悪影響を与えることになる

 

こどもに

人生は自分の力で楽しく出来ると伝えたい

 

危険もある事はしっかりと教えたい

どんな時でも安心できるように寄り添いたい

 

私は幼い頃

元気いっぱいで愛嬌もあり

くるくる天パのぽっちゃり

活発で毎日町内を探検していた。

 

幼稚園も通う前から

幼稚園の前を通るだけで

「◯ちゃん口笛吹いて」

「この子が◯ちゃん?ほっぺ触ってもいい?」

と先生達と仲が良かった。

 

近所の人はみんな私を知っていて

すれ違えば挨拶をし合い

「◯ちゃん、今日はどっちのお菓子がいい?」と

お菓子を用意して待ってくれているおばちゃんもいた。

 

町内会の行事では大人達に可愛がられ

「◯は元気印やな!」と笑顔に包まれていた。

 

 

ぽっちゃりは

そのまま大きくなり小学校中学年からは

ただのデブとなっていった

 

高3に上がるまでデブだった

 

中学時代はクラス委員をしたり

いじめ問題でいじめっ子といじめられっ子の間で立ち回り

双方のフォローに奔走し

教師から頼られるというより問題を丸投げにされ

挙句教師陣に裏切られて

いじめの標的になっても

休めばいじめの対象が他の子になるからと耐え続けた

1度だけ死のうと雪が降る日に学校を飛び出して逃避行した

責任感が強く真面目なブサイクおデブちゃんだった

いじめについてはまたいずれ

 

最終的には157センチ60キロ

デブである事はコンプレックスだったし

後に過食嘔吐や拒食を繰り返す事となった

 

また

器量も良くなかった

一重まぶたでややシャクレ

天パも無造作に1つにくくるだけ

服も興味が無かった

女の子らしいふわふわした服装が苦手で

デブの自分に似合うわけがないとわかっていたので

男の子のような服装だった

 

高3になり夏休みが明ける頃には12キロ減った

髪もヘアアイロンでストレートに伸ばしてみたり

少しは気を使うようになった

高校3年間はアイプチをしていた

勉強も授業も楽しかったし

友達と過ごす時間が毎日楽しかった

高校3年生は唯一キラキラと充実した時間を過ごしていたと思う

 

大学進学を機に県外で一人暮らし

実家から親から解放された事が嬉しくて仕方がなかった

 

バイトの面接へ行き

雑誌や服に、靴、上下セットの下着、化粧品を買った

 

入学式が終わり授業も始まり

友達作りやほかのグループの子と喋ったり

部活やサークルの新歓

一目惚れから仲良くなった先輩と付き合う方向に向かって

大学生活スタートの春は

あっという間に過ぎた

 

そして終わりを告げた

 

「金いるか」

 

呪いの言葉が今もべったりと張り付いている

 

可能性に満ち溢れる大学生活が

たったの数十分の出来事をきっかけに

12年間

壊れた心を繕い続けることになるとは思いもしなかった

 

 

 

 

*****お知らせ*****

 

ノンフィクションです

私の実体験です

性暴力被害なので、表現や内容に不快を感じられる事もあるかと存じます

閲覧注意で見るのをやめたり、スルーしてください

 

登場人物・土地は仮名・仮称です

更新はとても不定期になります

 

内容の予定

1 被害内容

2 被害後の1年間

3 発覚

4 起訴

5 家庭崩壊

6 心療内科

7 裁判

8 進学

9 就職

10 結婚

11 出産