息子1歳の頃 〜義母の指摘〜 | 不思議ちゃん、フシギくんを育てる。〜自閉っ子育て〜

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2015年3月生まれの息子。2歳半で自閉症スペクトラムと診断され、加配付きで幼稚園入園。早生まれな上に、発達障害なもんだから、幼稚園でもフシギ街道まっしぐら。「天然で不思議系」と呼ばれてきた母も、自身について振り返りつつ、子育てに奮闘する毎日です。

夫の母は、長いこと保育園で働いています。

 

だから、わたしは息子に違和感を感じ始めたとき

義母に息子を合わせるのが、嫌でしょうがなかったのです。

 

だって、バレたくなかったから。

結婚5年後にできた、待望の初孫がおかしいって、

今の幸せをぶち壊すようで。

 

悲しい思いをさせるのも嫌だし

母親のせいではと思われるのも嫌だし

一郎のことを、変な色眼鏡で見られるのも嫌だった。

 

まだ1歳。普通の、可愛い赤ちゃんとして

ただただ、可愛がって欲しかった。

 

 

そんな不安を胸に秘めていたとき、義実家へ宿泊することになりました。

 

 

 

 

初日、笑顔で孫を出迎えてくれた義母。

手遊びをしたり、たくさん遊んでくれようとしました。

 

しかし、義母の反応に敏感になっていた当時のわたしは見逃さなかった。

 

義母の顔がどんどん曇っていくのを。

 

料理をするとき、手を止めて

考え事をしているのを。

 

わたしの「こんなことが最近できるようになったんですよ」

の言葉を、少し上の空で聞いていたのを。

 

義母はとても優しい人です。

きっと、いろいろ考えていたのでしょう。

そして、伝えあぐねていたのでしょう。

 

 

 

 

里帰り後、数日立ってメールがありました。

 

 

 

「一郎くん、ちょっと目が合いづらいようです。

お膝に乗せて、目を合わせながら

遊んであげてみてくださいね」

 

 

 

このメールを見たとき、わたしは自転車で療育へ向かう途中でした。

信号待ちの時に、メールをみて

その瞬間、糸がプツリと切れて

雨の中、大号泣したことを覚えています。

 

 

「やっぱりバレてしまった」

「わたしが、目を見て遊んでいないと思ったのだろうか」

 

「そんなに観察するような目で、一郎を見ないで欲しかった」

「保育士の目線を、一郎にあてないで欲しかった」

 

「ただのおばあちゃんとして孫を可愛がってくれれば良いのに」

「もう、普通の孫として可愛がってもらえないかもしれない」

「なんて息子がかわいそうなんだろう」

 

「これからどうなるんだろう」

「これからどうなるんだろう」

「これからどうなるんだろう」

 

何度拭いても、涙が止まりませんでした。

 

私自身も薄々ではなくて、はっきり気づいていた息子の違和感。

でも、

「小さい頃に発達が遅れていても、

 その後成長していくことはよくある」

と、まだ希望を捨てていませんでした。

 

だから、自分の親にも言っていなかったんです。

息子が正常に発達した将来のために。

何よりも、息子が色眼鏡で見られることが嫌でした。

会うたび観察されて、

ただの孫として、可愛がってもらえなくなるのが嫌でした。

 

 

でも、指摘されてしまった。

他の人から指摘されたことは、まだ無かったのに。

そのことが、私の精神を打ちのめしました。