去る12月3日夜、祖父が満91歳にて、往生いたしました。

お経を上げてくださったお坊さんの話によりますと、浄土真宗では、他界することを「往生(おうじょう)」と言うのだそうです。

まさに、大往生と言ってもいい年齢まで、頑張ったと思います。


という訳で、皆様への年頭のご挨拶を失礼させていただきます。

…ネット関連で連絡のつく皆様には、これで喪中ハガキの代わりにさせていただこうと思います。


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しかし、人が亡くなると、色々大変ですね。

今回、学習したこと。


■友人・知人のお宅での御不幸の連絡があった場合


通夜や葬儀以外で訪問するならば、できるだけ遺族の負担にならない時間に訪問すること。

朝の8時すぎなど、身支度をする前だろう時間や、通夜でも真夜中は避ける。

(本当に参りました…(^-^;)

また、自分が連絡役を買って出られる場合は、誰との連絡を取りまとめられるか、はっきり伝えておく。


■初七日へは、近しい親族ならば行くべきだが、それ以外であれば、仕事などを理由に辞退するべき。

 また、出欠をコロコロ変えない事。


これは、宗派や地域性もありますが、初七日の時は食事の準備をしなければならないからです。

葬儀には、ぶっちゃけ何かと大変お金がかかります。 いらない出費はなるべく抑えていただきましょう。

食事の発注は、通常は大体前日のお昼頃までが限度。

思いつきのように、「やっぱり行くわ」だの「やっぱり帰るわ」などと言われると、その度に業者へ連絡をとらねばならず、

疲れきった心身状態に、大ダメージです。


■葬儀までに間に合わなかった場合の弔問は、大体2~3週間を過ぎてから、先様への都合を聞いて行くこと。


葬儀後は、帳場や近所への挨拶回りから、事務的には死亡届や各種の届出期限が死亡日から2週間までとなっているものが多く、慌しく各方面へ書類を調えて回らないといけないので、遺族は結構忙しいのです。

はっきり言えば、悲しんでいる余裕すらありません。

また、闘病されていた方を看護していた場合は、お家を綺麗にする余裕もなく、お客様を上げられない状態になっている場合も少なくないです。

それらが全て終わり、ほっと一息ついた頃に訪れるのが望ましいと思います。

早い時期ならば、お悔やみのお手紙などの方が、有難いと思います。

電話は、遺族の方と親しいなら嬉しいでしょうが、そうではない場合は、時間を割かれて結構困る場合もあります。


■遺影に使えるよう、普段から、自分のお気に入りの写真を家族に伝えておく。


遺影の写真、なかなか良いものがすぐには出てこないもんです。

わたしは写真に撮られるのが嫌いな方で、最近の写真ってあまりないんですが…

今のところ、もしそういう必要があるならば、できれば子供の頃の写真がいいなー、なんて思います。

赤ちゃんの頃は、「その辺のテレビに出てる子なんか比じゃないくらい可愛かった」そうですから☆ (←母談・爆)


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■葬儀屋さんに頼むことについて。


祖父が旅立った日は大潮だったせいか、ご不幸のお宅がとても多かったようで、お通夜の会場が取れず、日程が一日ずつずれてしまいました。

こういう都合がつきにくいのは、ちょっと困ったことだと思います。

お陰さまで祖父とは一日長く一緒に過ごす事ができましたが。


今回は、祖父母が会員になって積み立てていた関係上、通夜葬儀一切を、葬儀会社の会場でのお任せでやりました。

トータルして考えると、これ、すごく良いです。


田舎では、まだ自治会館などを借りて、近所の人を頼んでかなり自力(葬儀社は頼むけど…)の部分が多い葬儀などもありますが、それだと遺族や近所の負担がかなり大きいです。

はっきり言えば、遺族は普段の半分くらいしか頭が回らなくなっていると言ってもいい状態なので、これはかなりきついです。

システマティックに全て段取りが決まっていて、ある程度の枠組みをされているというのは、非常に安心できます。


死亡届までの準備(埋葬許可証をとったりなど)をしてくれるので、認印(何でも良い)をあずけたりします。

それに、広くて冷暖房完備、ついでに椅子席の会場で、明るい照明。

親族控え室は、シャワーやトイレ、簡単なコンロもある部屋で、泊まる事も出来ます。

勿論、安くは無い室料を取られますが、故人を囲み(葬儀の日まで、会場と控え室を移動する。棺もそこが控え室になる)、親族で語らいながら夜はゆっくりそこで過ごす事ができます。

布団も羽根布団で、タオルや歯ブラシなどのアメニティ、シーツは毎日取り替えてくれます。

仏飯(ぶっぱん。 小さい器に丸くご飯を盛った物)も毎朝取り替えてくれます。


仏様のメイク(皆さんに見ていただくので、整えてもらう)を頼めば、通夜前と、次の日にお化粧直しまでしてくれます。

手を胸の前で組ませてくれ、お数珠を持たせてくださったり、ドライアイスなどの交換もして下さいます。

多少高めかな?と値段を聞いただけでは思いましたが、とても綺麗に、私達の所へ来てくれたメイクさんは、大変感じの良い方で、生前元気だった頃のような雰囲気にしてくれたうえ、多分その方の善意で細やかなお願いも聞いてくださって、とても感謝です。


お寺さん(お坊さんですね)への枕経、通夜、葬儀の時の導師様&お役僧様へのお布施、骨上げ、初七日(うちは葬儀の日に済ませました)のそれぞれの料金はどうするのか、お車料や御膳料など、全て教えてくれて、ついでに袋の準備もしてくれます。


それぞれ、自分達で決めなければならないのですけれど、相談に乗ってくれて、アシストしてくださるというのは大変有難いな、と痛感した次第。

特に、担当してくださる方が感じがいいと、「本当によかった」と思えます。


■注意すべき点


・見栄を張らず、きちんと料金や、付帯サービスなどはその都度確認する事。


特に、花などの料金は、全然違ってきます。 程ほどのものでも、ちゃんとしているので大丈夫。

また、湯棺(字は違うかも)は、病院で亡くなった場合は、通常は病院で綺麗にしてくださるので、ほぼ不要。 

してもらえなければ、綺麗にしていただく必要があるのですが、これだけで6万円くらいかかります。

死化粧は、上にも書いてありますが、していただくのが良いかな…と個人的には思います。

どういう作業が、どのサービスに含まれているのかを聞いてから、決めると良いかと思います。


・業者への仕出しの数の決定などの期限、時間外に来た弔問客の連絡先などをメモしておくこと。


これ、かなり混乱します。

うちの場合は、メモ魔の母と私が二人でしていたので、お互い補完しあって何とかなりましたが、かなりどうでも良いことでも、言われた事やQ&Aは書いておくことをお勧めします。

料金やサービスなどのパンフレットはもらえる場合が多いですが、かなり口頭で補完説明という場合があります。

弔問客は、故人しか知らない人なんかがいきなり来ると、「だ…誰?どこへ送ったらいいの?」となりかねません。

喪主に連絡しておきますので…など理由を告げて、氏名・住所などはお伺いしておくのがベターでしょう。


・お金の収支を都度はっきりさせておく。


簡単な夜食などの買出しなどは勿論、タクシー代など、ちょっとした出費がどうしてもあります。

喪主は、お手伝いくださる方に負担をかけないためにも、10万くらいは現金を持っておき、自由に使える状態にしておく必要があるようです。

また、このお金の管理は、喪主は忙しくてムリだという場合は、家族などもめない間柄の人間に託し、託された側は、預かった現金合計をその場で確認し、その後は都度レシートや領収書化して、きちんと収支表を作って、葬儀後できるだけ早く喪主へ返します。

返したときは、勿論その場で、残金が合っているかどうか、確認してもらいましょう。


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まだ、後から思い出すこともあるかもしれませんが、とりあえず備忘メモをかねて、書いておきます。


今回かかった総額は、まだ正式な請求が来ていないのでハッキリしませんが、私が聞いている範囲で考えると、150~250万円くらいはかかったようです。

なにせ、いざという時に現れる「一族」が、貧乏なくせに何故かやたらと多い家なので、初七日だの何かをお出しする時に、予想以上に数があったもので…

生命保険で残すという手もありますが、ある程度、スグ出せる貯金はしておかないといけませんね…。




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