爺と婆が勤めていた会社には、いつも野良猫が遊びに来ていた。
婆が入社する前からいたらしい。

いつか懐かせてやる❗️
と意気込んだ婆は、エサ入れやら何やら買ってきて野良猫が集まる場所に置いてみた。

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来た~っ‼️

ちなみに右上の子が母親。
野良猫って繁殖力が強いんやろか?
ポコポコ産むんだわ。

でも、結局は野良猫。

フラーっと出て行って帰って来ない猫、他所の会社でもエサをもらっている猫、拾われていく猫、カラスやタヌキに殺られる猫…

その中でも婆に懐いた3匹は、手に置いたエサを食べるくらいになっていた。
その野良猫達は決まって工場の中か、婆のいる事務所前にいた。

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上から オカン・への字・ドン吉

オバハン!飯まだか?

そんな風に見えます?

寒い日は2匹か3匹で猫団子。

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オカンは子供を産まなくなってから姿を消した。
もう高齢やったんかな?

ドン吉は何処かでカラスに襲われたらしく、全身傷まみれでフラフラしながら帰ってきた。
か細い声で婆を呼ぶから水を入れてやると、少しだけ口をつけて姿を消した。

への字は来客にも愛想が良くて、毛並みも綺麗だったから連れて帰りたいと言う人がいた。
そんなへの字もいつの間にか来なくなった。

何故野良猫の話になったかというと、夢を見たから。
自宅で婆にまとわりつくへの字とドン吉。
婆が立ち上がると肩にしがみつきぶら下がっている。
そんな夢。

本当は自宅に連れて帰りたかったんよ。

でも…

婆はキツい猫アレルギー。
連れて帰るわけにはいかなかったんよね。

それが夢の中で叶った。

今度野良猫に出逢ったら…

ちゃんと連れて帰るな