こんにちは。
暑い夏が終わり、秋らしくなってきましたね。
みなさまいかがお過ごしでしょうか。
ブログをやめて早一年。
久しぶりにブログを開いてみました。
・・・となるかどうか分かりませんが、世の中暗いので、読んでくださったみなさまが明るい気持ちになれるように、久しぶりにブログを書きたいと思います。
なんとまぁ、今日は敬老の日ではありませんか
せっかくなので、うちの大正生まれの祖父の話でも書くとしよう
誰か見てるかな
歳をとると、昔のことはよく覚えているのに新しいことは覚えられなくなると聞くが、うちの祖父も御多分にもれず新しいことを全く覚えられなかった。
でもそれは仕方のないこと。
心優しいさくらは決して怒らず、何度同じことを聞かれても初めて教えるかのように丁寧に教えていた。
しかし一つだけ、いつまでたっても覚えられずに怒ってしまったことがあった。
私が花粉症だということだ。
今ではだいぶ症状が軽くなったが、子どもの頃は本当にひどく、目のかゆみ、くしゃみ、鼻水鼻づまり、喉の痛み、全身のむくみ、微熱。
夜も眠れなかった。
今では国民病と言われるほど花粉症人口が増え、花粉が飛び始める季節になると毎日テレビで花粉情報が流れ、たくさんの花粉症対策グッズがお店に並ぶが、子どもの頃は何もない。
この辛さを分かってもらえず配慮がないことが悲しく、心がねじ曲がりそうだった。
スギ花粉が飛ぶ2ヶ月間は洗濯物を自分で洗い、部屋の中に干していた。
お風呂に入ってさっぱりしたら、花粉がついていないタオルで体を拭き、花粉がついていない下着とパジャマを着て眠りたかった。
祖父は毎年、
「なんで外さ干さねーんだが
」
と言っていた。
一年中花粉症だったら祖父も覚えられたのかもしれないが、スギ花粉が飛ぶのは2ヶ月程度。
いくら花粉症の話をしても、祖父は一年後にはそのことをすっかり忘れていた。
毎年、私は「花粉症」といって花粉のアレルギーであること、洗濯物を外に干すと花粉がついてしまうことを話した。
洗濯物はこのままにしておいて
絶対に外に出さないで
と何回も言った。
そのたびに祖父は「あ~~。」と分かったような分かっていないような返事をしていた。
ある日学校から帰ると、祖父からとんでもないことを聞かされた。
今日はいい天気だったから
布団干しといてやったどーー



えぇぇーー



布団なんか干さないでよ

花粉がくっついて眠れないよ

もぉぉーー、何回言えば覚えてくれるの

あああぁぁぁーーー


もう一度布団を干して布団たたきで叩いてもダメだった。
部屋中に大量の花粉が入ってしまった。
その日の夜は花粉症の症状全開。
次の日は微熱が出て死んだように一日を過ごした
ある日、うちに近所のジサマ(祖父と同年代)が遊びに来た。
縁側でお茶を飲みながら、天気がどうのこうの、畑がどうのこうのと話してる声が聞こえてきた。
祖父:
「うちの孫は、
花粉のエネルギーなんだど」
さくら爆笑
近所のジサマ:
「花の花粉げ
」
祖父:
「んだ。花の花粉だ
」
(違います。スギ花粉です。)
近所のジサマ:
「うちの孫は、
卵のエネルギーなんだど」
話通じてるよ
爆笑
卵食えねーのげ
んだ。
食えねぇーんだ。
昔は食いたくたって食えなかったっつーのに。
花粉だの卵だの、
今の若い人らは
なんだっぺ
祖父、せっかく布団を干してくれたのに、怒ってしまって申し訳ありませんでした。
でもわたくしも辛かったのです
今度生まれ変わる時は、一緒に杉の木がない国に生まれ変わろう
 





