こんにちは。




イヤァ~~~、毎日今の長編を書いていて・・・・・


暗い気分になってきてしまうので・・・・・




もうひとつ別なのをご用意しました。




今回は間違いなく『蓮キョ』で。




キャラでもないのに・・・・・目指すはラブコメ。


・・・・・・きっと、上手にかけないかも。




とりあえず、序章、やってみよう!!!!








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My sweet home ~prologue~








今日は朝からいい天気。




いつもどおり、ママと二人だけの朝食を準備していると、突然ママが言い出した。






「キョーコ。・・・・・・ママ、結婚しようと思うの。」






ニコッと笑いながら言うママは・・・・・きれいで、私は持っていたトーストを落としてしまった。




ママは・・・・・・私を20歳で産んで、パパと死別した後ずっと、一人で立派に私を育ててくれた。


ママもまだ35歳だし・・・・・・


ビックリしたけど、ママが結婚したいのなら・・・・・・反対することなどできなかった。






「・・・・・・・結婚する前に、一度会わせて、ね?!」






「いいのぉぉぉぉ~~~?!もちろん、会わせるわよっ!!!!


だって・・・・・・キョーコも一緒に、三人で暮らすんだから、ねっ!!!!!」






「えっ?!わ、私はいいわよぉ~~~!!!!


新婚さんのお邪魔はしたくないし・・・・・一人暮らし、してみたいし・・・・・・」






「ぜぇ~~~ったいに、ダメっ!!!!!!


キョーコは家事全般大丈夫だけど、他の男が寄り付いてきたらイヤだものっ!!!!


ちゃんとお家にいて、私と彼でガードしなくっちゃねっ!!!!!!」






「・・・・・・ガードって・・・・・・」






「キョーコには、まだまだ男女交際は禁止!!よっ!!!!!」






・・・・・もうっ!!!最近いっつもこの話になるんだから・・・・・




それから、一週間後・・・・・・


私はママの結婚相手の人と会うことになったのだ。








*








待ち合わせのホテルのラウンジに来ているのだが・・・・・・


ちょっと早く着きすぎたためか、誰もいない。






TRRRRRR・・・・・




「もしもし・・??」






「あっ、キョーコ???


ちょっと仕事が終わりそうにないから、彼と二人だけで会ってもらってもいいかな??


・・・・・大丈夫。彼にも言っておいたから、ね?!


よろしくねぇ~~~っ!!!!」






というなり、さっさと切られた・・・・・。




いきなりの展開で呆然としていると、急に・・・・・






「・・・・・・キョーコちゃん??」






と後ろで声をかけられたので振り返ると、長身のスーツを着たカッコイイ男の人が立っていたのだが


私が想像していたママの結婚相手とはあまりにもかけ離れていたから






「そうですけど・・・・・・・・・どなた様、ですか???」






と聞いたのだ。そうしたら、その男の人が・・・・・・






「ええっと・・・・・はじめまして。


キミのお母さんと今度結婚させていただく、敦賀 蓮といいます。


よろしく、ね?!」






・・・・・・・・えっ?!






「ええっ~~っと・・・・・・・はいっ??????」






「あっ・・・・と・・・・・・・。冴菜さんと結婚する・・・・・・・」






ハァ~~~~~???????


あ・・・・・・あなた、いくつよっ?!」






「いくつって・・・・・・歳、かな???」






「いくつって、それ以外に今何か聞くことあるの???」






「・・・・・・いや・・・・・ないけど・・・・・・22、かな??」






「なっ!!!!!ちょ・・・・・・ちょっと、まって・・・・・・。


ママは35よ?!そして私は15。


22って・・・・・・・


私のほうが歳が近いって・・・・・・変じゃない?????」






「イヤっ、全然おかしくないよ???


冴菜さん、美人だし、35って言われてもわからないから・・・・・・」






「そういう問題じゃなぁ~~~~い!!!!!!!」






ハァハァハァ・・・・・・・・






「・・・・・・とりあえず、落ち着いて、ね?!


冴菜さんは仕事でこれなくなったらしいから、二人で食事に行こうと思うんだけど


どこに行きたい??


やっぱり最近の女の子とかだと、イタリアンとかが好きなのかなぁ~???」






「・・・・・・・・・・・寿司。」






「へっ?!」






「ママと行くならお寿司にする予定だったんでしょ?!・・・・・ママ好きだし。


私も、お寿司大好きだから、お寿司でいいわよ?!


もちろん、回っているのじゃなくって・・・・・カウンターのところよ???


ママと良く行く、ママの好みのお店に連れて行きなさいっ!!!!!」






「・・・・・・わかりましたよ、お嬢さん。」






フッと笑ってそう答えるさまは、本当にかっこよくて


どうしてママと結婚する気になったんだろうって・・・・・・・


不思議だった。








*








あんなにかっこよくて、まだまだ若いんだから、35のいいおばちゃんと結婚しようなんて・・・・・




あっ!!!!も、もしかして、お金目的っ?!


ママって結構儲かってるから・・・・・・




そんな考えが、その日を境にずっと残っていたのだが、ママに問いただしても






「そんなわけないでしょぉ~~~?!」






と聞く耳持たないし・・・・・・




あの、敦賀 蓮って男は・・・・・実は高校教師をしていて、なんと私が推薦で決まっていた高校で


先生をしているそうだから・・・・・・・ヘタに聞き出せなかった。






そうこうしているうちに、二人はこっそり身内だけで結婚式を行った。




といっても、彼の身内は誰もいないらしく、遠い親戚にあたる


高校の理事長をしてらっしゃるローリィ宝田さんと、そのお孫さんのマリアちゃんっていう


かわいらしいお嬢さんだけ。




ママの身内は・・・・・・私一人。




ママは、誰にも言いたくないらしく、この5人だけで結婚式を行った。






その後、仕事の都合があわないからと3連休に合わせて新婚旅行がわりの


旅行に出かけたのだが・・・・・・




その旅行先で・・・・・・・・事故にあい・・・・・・・・




ママが・・・・・・・死んでしまった。






私はその連絡を受けて、急いでその旅行の病院まで行ったのだが・・・・・


ママは見るも無残な姿になってしまい、結婚相手の敦賀さんは


頭に包帯を巻かれ、右手右足骨折で・・・・・・大怪我をしてしまっていた。




私は・・・・・・呆然とその後の数日間を過ごした。




ママの遺体を自宅に運んでもらい、密葬をし・・・・・


初七日。




しばらくは・・・・・中学校にもいけず・・・・・ずっとずっと・・・・・ただ闇雲に毎日過ごしていた。




そんな時、電話が入った。




敦賀さんが・・・・・病院からいなくなったって連絡だった。






急いで病院に行こうと玄関を開けたら、そこに敦賀さんが立っていた。






「・・・・・・どうして、ここに???」






「キョーコちゃんが、泣いていると思ったから。


・・・・・・・ゴメン。


一人で全部、してもらっちゃって・・・・・


冴菜さんが居なくなって、つらかったのに・・・・・・


本当に・・・・・・・ゴメン。」






「・・・・・私は、泣いてなんかいないよ?!」






「いいや・・・・・・泣いてるよ?!


たった一人の、大事なお母さんが居なくなったんだ。


・・・・・・・本当は泣きたいのに、ずっと泣けなかったんだろう???


一人ぼっちじゃ・・・・・・泣きたいときに、泣けないものだから・・・・・


心の中で、泣いてたんじゃないかなって。」






「・・・・・・・勝手に、病院抜け出さないでください。」






「・・・・・うん」






「・・・・・・・・私、一人に・・・・・・なっちゃった、の???」






「・・・・・・いいや、一人じゃない、よ?!」






「えっ?!」






「俺がいる。俺たち・・・・・・家族だろう???」






「・・・・・・・」






「血がつながってなくても、冴菜さんと結婚して、俺はキョーコちゃんのパパになったんだ。


だから・・・・・・・家族、だ・・・・・・。」






「・・・・・ホントに??」






「うん」






「・・・・・・居なく、ならない???」






「あぁ」






「私、一人ぼっちじゃ、ないの???」






「大丈夫、一人ぼっちじゃ、ないよっ!!!」






こういわれて初めて、ずっとずっとずっと堪えていた涙があふれてきた。


敦賀さんは、優しく抱きしめてくれて、私が泣き止むまでずっと


背中をトントンとたたいてあやしてくれた。




次の日、敦賀さんは病院へと戻ったのだが、しばらくしたら退院した。


足が骨折していようが、松葉杖で移動ができるのだから


病院側も早く退院してもらいたかったのだろう。






・・・・・・・・・・それから、私たちの奇妙な同居生活が始まったのだ。










~prolouge~






fin






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