さらば隠岐。
朝目が覚めて、最初にやったことはちょっとおしゃれなグラスを買いに行ったこと。
海辺の朝はやっぱりいい。
とにかく船を逃すと最期なので、急いで移動。
帰りは高速船で。
こちらはだいぶ体感時間が短い。
年のせいというわけでもないのだろうけれど、明日も仕事なので、帰りの飛行機は健全な時間帯にした。
あとは行ってみたかった美術館。
大山の麓。
植田正治写真美術館に。
幸福な写真というものはあるだろうか。
しかしここにあるのは幸福なものであるかのように見える。
米子の写真は欲しかったな。
好きなものが詰まっていた。
どことなく自分の心の中にある写真家魂が揺り動かされたような感じがした。
そのあとは時間に怯えつつ、空港近くのレストランにてランチ。
それでも、直感で選んだにしてはいい店だった。
何よりも豆腐のタルタルソースが美味しすぎる。
これはすごくいい体験だった。
そして旅は終わる。
トランクをめぐるトラブルでちょっとした流血事件を起こしたこと、羽田空港混雑で着陸が20分遅れたことを除けばいい旅だった。
いや、ちょっと心配になることもあったか。
でも、充溢した時間だった。
隠岐は行ってよかった。
いろいろなアクティビティーを体験するには結構コストもかかるけれども、あの宿のお姉さんが言っていたように、夏がいいシーズンなのかもしれない。
コロナのせいで一点だけやりきれなかったことが残ったけれど、それはもしかしたら再訪の引き金になるのかもしれない。
東京の夕暮れ。
思うことはたくさんあったけれど、なかなか寂しさのようなものも込み上げてくる。
この想いを払拭するためにまた旅立ちを企図するのかもしれない。
次のイベントではちょっと心配なこともあるんだよなぁ。
でも、ゆっくりする。
いいカメラも欲しくなる。
感情もぐちゃぐちゃになりながら眠りに落ちる。