顔を洗って、鏡に映る自分を見る。

 

むくみもないし顔色も悪くない。

天気もいいし、体調も回復したし、腹もすいてる。

うん。上々。

 

 

脱衣かごに着ていたものを投げ入れて、浴室に入る。

 

熱いシャワーを浴びていく内に頭の中がだんだん冴えてきて。

 

よくよく考えてみれば、昨夜は最悪の誕生日の迎え方だと思ったけど、

考えようによっては、最愛の人と一緒にその日を迎えられて、一番に祝われて、

大好きな声で歌ってもらってその声で眠りについて、朝起きたら体調回復してる、て

 

すげー良いこと尽くめなんじゃね?

 
 

最高のスタートが切れたんじゃないか?俺。

 
 

キュ、とコックをひねってシャワーを止めて脱衣所に出る。

 

いつの間にか準備されてる着替えに手を伸ばすと、それはいつもの部屋着。

着心地が良くて、肌触りの良い、俺と雅紀のお気に入りの一着。

 

この服を着た俺に抱きしめられるのが好きで、いつも嬉しそうに腕の中に収まる。

 

その意図を解釈した俺は、それを着てリビングに戻り後ろからそっと雅紀を抱きしめる。

 
 

「改めて、オハヨ、雅紀」

 
 

耳元に唇を寄せながらそう言うと、くすぐったそうに首を竦めて胸の前で組まれた俺の腕にそっと自分の手を添えてくる。

 

クスクスと笑いながら振り返り、それはもう眩しいほどの笑顔で俺にこたえてくれるキミが愛しくてしかたない。

 
 

かけがえのないキミ。

 
 

雅紀。

 
 

Always You’re My Sunshine.

 
Forever.