人は、生きている過程で、自分独自のプライドを形成する。
一日一日少しずつ積み重ねて。
意識できていないところで着実に。
知らない間に自分だけのプライドが形成されている。
目に見ることはできないが…
どんな人にも備わっている。
これはまちがいない。
生きていく上で、必要なんよね。
プライドというものは。
なんたって、今まで積み上げてきたものがあるからこそ、今のプライドがあるんやから。
自分が持つプライドには、自分だけの人生が刻まれている。
ただ、今までの人生の過ごし方によってどんなプライドを持つかは異なるから、同じプライドが存在することはない。
人がいればその数だけプライドも存在する。
ただ、どんな人も、これまでの積み重ねがあるからこそ今のプライドがある。
そして、積み上げたものがあるがゆえに進む方向性がある程度決められてしまっている。
方向を変えようと思っても、過去の流れをくんだ方向に進もうとしてしまう。
だって、その方向に進むよう力が働いているから。
力の流れに逆らって前に進むには、強い意志や膨大な力を要する。
だから、中々、今までの流れを変えることができなかったりする。
そりゃそうじゃよね。
今までの流れに乗ったまま別な流れに進もうとしているんやから。
よくよく考えてみると、あまり、現実的ではない。
では、どうしたらいいのか。
それは、今まで積み上げて形成された今あるプライドをあえて壊すこと。
そして、壊した後に新たなプライドを作ること。
そうすれば、今あるプライドを進化させることができる。
なんたって、人は、傷ついた時、以前よりも強くなって治る性質があるから。
一旦壊して、新たに作れば、以前より強く、今の状況に合ったプライドを形成することができる。
今まで積み上げてきたものの流れをくみ中途半端に修正しようとするから、流れを変えることができないまま過ごしてしまう。
だが、積み上げたものを壊してしまえば、一旦、流れがなくなり方向性も失う。
自分の好きなように設定することができる。
自分が望む方向性を目指して積み上げていくことができる。
今あるプライドに、固執してはいけない。
守るよう意識を働かせてはいけない。
保つよう意識を働かせてはいけない。
なんたって、今あるプライドにこだわると、人としての器量が低くなっていくから。
そもそも、プライドというのは、形成して壊して、創造する。
そして、また壊して、再び創造する。
といったことを繰り返すことが、本来の姿なのだろう。
なんせ、こうして繰り返していると、自ずと自分自身が大きく成長していくから。
だが、実際は、そうではない。
なんたって、今あるプライドに固執して、必死に守ろうとする人は多いから。
今あるプライドを失うのを怖れている。
怖れているため、守るために、保つために必死に動くんよね。
ただ、プライドを守ったり保つための行動って、醜かったりする。
冷静に考えてみると。
でも、そのことに当の本人は気づいていない。
むしろ、自分を守るための正当性のある行動だと思い込んでいる。
これが厄介。
なぜなら、事実がどうであろうと、自分が思い込んでいることが自分の世界では事実になってしまうから。
ゆえに、正当性のある行動と思い込んでいる間は、いつまでも、プライドを守るような行動を続ける。
これでは、一向に前に進めない。
今あるプライドに固執して守る必要性がないことに気づくまでは…
気づかないからこそ、いつまでも、今あるプライドを守ろうとしている人が多いんよね。
守ろうとしたところで、大して、自分のためにならないというのに。
だって、今あるプライドを守れば守るほど、今に留まってしまうから。
変化することを諦め、現状に妥協して過ごすようになるから。
だからこそ、今あるプライドを壊す必要がある。
そして、新たに作り直す必要がある。
そうやって、ステージを上げていくんやから。
もちろん、流れに沿うことは大事だが、流れに沿っているだけでは限界がある。
限界が見えた時に、今までと同じことをやっていても突破することはできない。
ゆえに、一度、今あるプライドを壊すことが大事なんやで。
仮に、壊したところで、自分の中に培われているもので作り直すもの。
だから、今までと似ているものを作ることが多い。
けど、流れは似ているが、違う要素もふんだんに含まれている。
そのため、以前と似ていても、全然違う流れが生まれ、全く異なる方向へと進んでいく。
よって、今あるプライドを壊すことに怖れる必要はない。
壊したところで、自分に都合が良いように積み上げていくだけなんやから。
今までの流れをつぶし、自分が望む方向に合うように積み上げていくだけなんやから。
よくよく考えてみると、怖いことなんて一つもない。
単に、過剰な思い込みによって怖れていただけ。
事実を事実として認識すると、本質をとらえることができるようになる。
すると、何をしたら良いのかが明確になり、展望も今まで以上に開けてくるもの。
今あるプライドを壊すことは、これからの自分のためになることなんやで。
そうやって自覚して過ごしなよ、
これが後になって活きるようになってくるから。
サコヤンの独り言
「今あるプライドにこだわったところで良いことはない」