「カゲロウデイズ 1」
夏
気温が35℃を超える日がここ最近続いていた。
今は夏真っ盛りの8月中旬。
15日だ。
真っ青な空に白い入道雲。
夏を代表するそれらは、暑さをより一層増した。
暑いし暇・・・
こんな日に遊ぶ元気もないが、とにかく暇なのである。
しばらく、何か起こらないかじっと待つことにする。
1分・・・・2分・・・・3分・・・・・10分
・・・。
何も起こらない。
やはりみんな、考えることは同じだ。
仕方ない、マンガでも読みながら、ゴロゴロするか。
と、思ったとき、
プルルルル
突然、電話が鳴った。
誰だろう?と思いつつ、電話を手に取る。
「もしもし」
「・・・・。」
「もしもし!!」
一向に電話に出ない。
間違い電話か?
そう思って、電話を切ろうとしたとき、
「ごめん、ごめん!!」
受話器の向こうから、元気のいい女子の声が聞こえてきた。
「ちょっと親によばれちゃって」
なら、親の用事済ませてからから電話かけろよ、と
内心、思いながら「もしもし」とでる。
「ねえねえ!今日、暇?」
突然、耳元で大声をだされ、頭がキンキンした。
「ああ、まあ、暇。」
それだけ言うと、
「本当!!じゃあ、今から公園で喋ろう!
あたしも暇だから!
10分後、あたしの家の近くの公園でね!
時間厳守でね!」
早口に用件をを言い残し電話を切ってしまった・・。
俺に拒否権はないのか・・・
それに、いまから10分て・・・
着替えて、何だかんだ支度して、あの坂道を自転車でのぼって・・・
絶対間に合わない!
まあ、いいか・・・とのろのろしながら、準備をはじめる。
家を出る時には、とっくに10分過ぎていたけど無視!
結局、公園についたのは、20分後だった。
適当にそこらへんに自転車を置、公園に入ると、
「遅い遅い!!ちゃんと10分って言ったでしょ!
なのに何!いま、8時30分!!10分もオーバーしてる!!アホかお前は!!」
いきなり、ぐちぐちと文句をいわれた。
「はいはい、悪い悪い・・・」
本当は、
こっちはこの暑さの中自転車こいでまで君に付き合ってあげるんだから、
感謝してよ、と言いたくなったが言うと、状況が悪化しそうなので、
言葉を飲み込んだ。
「まあ、いいや、かわいい猫ちゃんと
じゃれてたところだし。」
暇はしてなかったし、と
子猫をなでながら呟いた。
彼女は俺の幼馴染。
決して恋人ではない。はずだ。
うん、いまのところは・・・ね。
「しっかし、暑いわね!
どうして夏があるの!!」
「じゃあ、北極にでも行けよ。」
と冗談まじりに返すと、
「馬鹿じゃない、北極なんて寒すぎるに決まってるじゃない!」
すごい剣幕で、しかも本気で言い返され、正直びっびた。いろんな意味で。
「まぁ、夏は嫌いかな。暑いし」
彼女は、ふてぶてしく呟いた。
「俺も________」
好きじゃない。
そう言おうとしたとき、
「あ、猫ちゃん待って」
先ほどまで撫でていた猫が、急に逃げ出した。
それを、追いかける彼女。
だが、その先は、点滅している信号機が。
やばい やばい やばい ヤバい!!
轢かれる!!
「危ない!!逃げろ!赤だぁ!」
俺は必至に叫んだが、遅かった。
キキィィィーーーーー
トラックが悲鳴を上げる。
ビシャッッ
血飛沫が飛び散る。
君の目と目があった。
「_______________________________」
思わずむせ返った。
道路の陽炎は、ゆらゆらと
まるで、僕をあざ笑っているようだった。
嘘だろ。
そう、呟いた、僕を。
続く
かも。
※素敵なご本家様
http://www.nicovideo.jp/watch/sm15751190