スペインのシェリー会社ゴンサレス・バイアスは、次の5年間でNomadウィスキーブランドを新しい「原産地」、日本かアメリカに拡大することを検討している。アルコール業界情報誌Just Drinks が報じた。

このブランドは、ヘレスに拠点を置くグループのスピリッツポートフォリオの一部。すでにアイリッシュとスコッチのウィスキーを取り扱っており、どちらもスペインで熟成されている。

ゴンサレス・バイアスの社長であるモーリシオ・ゴンサレス=ゴードンは同誌とのインタビューで、「Nomadという名前自体が旅をしている。共通の要素はシェリー樽です。世界中の異なる地域からやってきたウィスキーが、シェリー樽の最後の仕上げを求めてヘレスにやってくる」と述べた。

同社長はまた、「日本のウィスキーやバーボンがブランドを完全にするだろう。それにより、異なる原産地を示す機会が提供される。そして、シェリー樽の風味が新しいストーリーと製品の新しいスタイルをもたらし、興味を引くことができる」と希望を述べた。

同社は、かつてホワイト&マッケイやマッカランなどのウィスキー製造者向けにシェリー樽をシーズニングしたり熟成させたりしていたが、近年自社のウィスキーをヘレスで熟成するようになった。

Nomadスコッチはスコットランドで5〜8年間熟成され、その後ヘレスに送られて古いペドロ・ヒメネスのアメリカンオーク樽で熟成される。

ゴンサレス=ゴードンは、Nomadの新製品開発はおそらく次の4〜5年で始まると述べた。アイリッシュウィスキーをまず市場に定着させたいからだ。

ウィスキーカテゴリーの成長可能性について同社長は「非常にダイナミックなカテゴリー。起源と特定の文化に関連したプロセスが付加価値を生む。私たちは製品だけでなく、起源やストーリーも消費しているのです」と述べた。

ゴンサレス・バイアスは、スペイン、英国、米国、メキシコ、チリに流通施設を持ち、約110カ国に輸出している。メキシコはブランディの販売によるボリュームと価値の面で最大の市場という。

同社は1951年にレパント・ソベラノブランデーを開発し、その後、1969年にチンチョンの買収によりコニャックに進出した。同社はまた、スペイン、チリ、メキシコに14のワイナリーを所有。2017年にはペルノ・リカールドからメキシコのブランデーとワインの輸入業者兼生産業者であるカサ・ペドロ・ドメックを買収した。

Photo courtesy of Just Drinks