夕べ帰りに

プラガル駅でメトロを待っていると、

いつもこの時間にいっしょになる

おっちゃんが声をかけてきた。

顔は知っているが

これまで一度も話したことがない。

メトロの一番前の車両で

いつも一緒になる。

それがいつからか

向こうから会釈?され

こちらも会釈を返すようになった。

普通のポルトガル人が

見知らぬシノカ(東洋人)に

声をかけるときは

大概バカにしたり、

嫌がらせするためだが、

このおっちゃんは

元からそんな雰囲気じゃない。



いつもびっこひいて
足を気にしてますが
どうしたんですか?



手術したんで・・・


そうですか。
前から気になってたもので・・・
すみません。





そんなやり取りをしていると

メトロがやってきた。

いっしょに先頭車両に乗り込み

話は続く。




私はねえ、20代の時、事故で体中
ボロボロになったんですよ。
両足、あばら、腕、
さらに頭蓋骨まで割れて
一週間以上こん睡状態になり、
死にかけたんですよ。




何と答えていいかわからず

ただ黙って話を聞く・・・



それでも何とか生き延びて
今いるんですが、
脳をやられてね・・・

パソコンとか携帯とかの仕事してる
エンジニアなんですよ。
こわれた6台のパソコンの部品
かき集めて
2台のパソコン組み上げたり
そんな芸当もできるんですよ。
でもね
事故で頭やられて・・・
パソコンに
容量があるのわかりますよね?
私は事故で
頭の容量がものすごく
減ってしまったんですよ。
記憶できる量が目茶苦茶少ない・・・
それでも今、
情報処理関係の理論とか
人に教えてんですよ。
身体はね、
この通り普通に歩けるし
生活もできるようになりましたし・・・
命があるだけ
有難いです・・・
あ、
もう着きましたね。
降りなくちゃ・・・
すみませんね。
なんかあなたのこと
気になってて・・・


じゃ、また・・・





そう言って

笑顔で会釈して

降りていくおっちゃん・・・




本当はもっと

いろいろ話してたんですが

要約すると

こんな内容です。







私、

ちょっとあって

(恋バナじゃないですよ)

自暴自棄気味だった、

いや今も少しそうなんですが、

そんな雰囲気を

おっちゃん

読み取ったんでしょうか・・・







頑張んなきゃと

思いました。






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