生着すると、一般病棟へ移動するのが通常なのですが、

 看護師さんがやって来て、

 「今、インフルエンザが大流行していて、外来も入院病棟もインフルエンザの患者さんだらけなんです。なので無菌室にいた方がずっと安全な状態です。」

 「サケさんが嫌でなければ、しばらく無菌室で治療継続するのはどうでしょうか。」

 「ぜひ、お願いします!!!」と即答\(^o^)/。

 

 ”無菌室大好き人間なので、願ってもないお話。

 なんたって静かで、洗面、トイレも目の前にあるし、一応個室ですから 

  (”墓場への一丁目”的なイメージで嫌いな方が多いですが^^;)

 

 久しぶりにN看護師さん登場。

 (移植日からずっと姿が見えないと思っていたら、仕事かプライベートが分かりませんが、1

  週間いなかったらしい(同種移植未経験と聞いてからは、もう何もあてにしてないので))

 

 今日は退院後に注意しなければならない「GVHD」について、資料を作ってきましたので、

長時間になりますが、説明してゆきます。

 これは、私がネットから拾って作ってみたものなのですが、「GVHD」というのは・・・・  

 内容は、五箇条の御誓文 https://ameblo.jp/sakeikura2/entry-12272157745.html

 

で書かせていただいた主治医説明の詳細版で、「急性GVJD」から始まって、「慢性GVHD」まで事細かな内容が詰まった10枚くらいのペーパー(説明なんと30分越え)。

  

 ずごく頑張って作っていただいたので大感謝ではあるのですが、

 「「ネットから」って・・・、病院で作ってるのってないの????。 (「同種移植」の件数が少

  ないから作ってなかったのかも(善意に解釈)」

 本人は命がけで臨んだ移植手術も、病院から見ればこの程度の位置づけかぁ

 

 N看護師さんには、丁寧にお礼を伝えて、説明終了 

 「あっ、それから肌が乾燥しやすいので、クリーム(ザーネ)持ってきますので、手足に、くま

  なく塗って下さい。」 

 

 その後、胃カメラやレントゲン、エコー(これだけは苦手汗。背中を測定器でグリグリ押された頃から、吐気が催しはじめて、かなりの間気持ち悪くなりました(嘔吐には至らず)、

  そしていつもの歯科。

 

 3月に入っても、無菌室生活チョキ

 「すみませんね、一般病棟が空かないので(まだインフルエンザが猛威を振るってるらし

  い)」

 「いいえ、私、無菌室の方が好きなので」

 「どうしてですか。」 「だって静かですから^^」 「確かに・・・」

 

 「ところで全然なんともないのですが、こんなに順調でいいのでしょうか?」

  「いいんです。この状態ならもう退院してもよさそうですね。」

  「(ええ〜、まだ2ヶ月ちょっとしか経ってないのに^^)」

  「じゃあ、3月9日(金)退院で。当分は毎週外来受診になります。」

  「はい、分かりました。」

 

 こうして、最低でも3ケ月と言われていた入院生活は、たった65日で退院となりましたラブラブ

 退院時に処方された薬は

 グラセプター(免疫抑制剤:1mg)、アシクロビル(帯状疱疹予防)

 前回ご紹介させていただいた、バクター、ブイフェンド、ウルソデオキシコール、ニポラジン

 定番^^;の、オキシコンチン(10mg)、オキノーム(5mg)、ネキシウム、リリカ、リボトリール

 

  帰宅翌日,、即効でUVクリーム(最強らしいSPF50+ PA++++)とUVカット率52%のレースカーテンを購入。ドラキュラ生活開始となりました。

 

  そして、昨日までの主な経過。

2016年

 移植100日経過。「急性GVHD」一切症状現れず(少し出た方がよかったのに)

 巻き爪が酷く歩行できない程。 皮膚科でアイロン法なる処置で爪を広げやや回復。

 GVHD症状の一つである「目が乾く」を検査すべく眼科受診。

    →「目の乾き」はないが、緑内障が判明(一生、毎朝点眼(カルテオロール2%)

 GVHD症状の一つである「扁平苔癬」を含め口内検査すべく歯科受診。

  →特に異常なし

 蛋白質固定法検査の結果、”完全緩解”のさらに上”SCR”との判定

 上半身に激痛→帯状疱疹

 肝臓系の血液数値が高くなり、各種処方薬も効果なし。肝生検実施「慢性GVHD」と判明。

 

2017年

 アゴに謎の痛み。咀嚼もままならず。歯科医もお手上げ。1ケ月後自然治癒。

 引っ越し荷物整理中に右肩のすじを痛める。さらに引っ越し後、急に足首が痛みだす。

 蛋白質固定法検査でガン細胞が生き残っている事が判明。”部分緩解”に格下げ。

 肩、足の痛み、1ケ月以上治まらずレントゲン撮影→骨が溶けている事が判明。

   →おそらくは骨髄腫によるものとの診断(免疫抑制剤即効中止)

 明日外来受診、免疫抑制剤中止による血液数値を診断。入院はいつ?

 

 以上が私が経験した「同種移植」の一連の流れと現状です。

 今、思い返してみて、ふと疑問に思うのは。

 なぜ移植前にGVHDについて、説明がなかったのか。という事です。

 

 「まずは移植が成功するかどうかが先決で、”GVHDについて”は生着したらその後で説明 すればよい」的なお考えだったととしたら、それは間違いだと思います。

 

 ”命が助かったのだからもうけものだろ”という事ではなく、

  紫外線をカットした生活&土ぼこりを避けての外出はかなりのストレス(札幌は年中、どこ

もかしこも工事だらけ)になります。

  このため家に引きこもりがちになりQOL(生活の質)が低下します。家に居ても陽が差す間

はカーテンを閉めっぱなしで陰気くさい。

  特に「アスペルギルス症は発症したら確実に死ぬ」という、患者にとっては退院後の生活に直結する重大事項は事前に説明があってしかるべきだと私は思っています。

 

 「自家移植」の時だって、治療中に”背骨が曲がってゆく”なんて説明は一切ありませんでした。

 退院後、背中がやけに畳に当たって痛いので「変だ!」と思って質問したら

「そういうものだと諦めて」と回答。

 これはお世話になったとはいえA病院主治医の最低の対応だと思っています。

 

 治療に際して、今後可能性が少しでもある事項については漏らさず患者に伝えるべきです。

 外来と違って入院時は、毎日必ず回診に来るのですから、時間が話す機会がなかったとは言わせまん。

 

 患者は素人です。

 

  いくらネットが発達してるとはいえ、その情報の真偽はバラバラニヤリ

  まして患者全員がネットをやっているなんて,事は、有り得ないのですから。

 

 患者も勉強を怠らず、医師の治療方法にある時は意義を唱える事が必要なのかもしれませんが、私は性格的に「自分が選んだ先生の処置にすべてお任せする(というよりは、お任せする以外どうしょうも出来ないというのが本音)」人間です。

 

 もともとネガティブ思考なので、発病した時も、ネットで多発性骨髄腫を調べて余計な情報を入れる事は一切しないようにしていました。

 

 たた、前回外来時のような、「こういう例も「たまにある」と急に言われても、

 「それじゃあ、今まで何診てたんだ!」と言いたくなります。

 

 1ケ月以上前から骨の痛みは伝えていたのですから、打つ手はあったんじゃないでしょうか。

 まぁ今更、文句を言ったところで、自分が強行にレントゲン撮影を要求しなかったのがいけないのでしょう。

  

 最後になりますが、今回のシリーズの冒頭にに書かせていただいたお願いをもう一度させていただいて終了とさせていただきます。

     1 あくまで、2016年1月という時代に実施したこと。

  2 その後、新薬がいろいろと出てきているらしいこと。

  3 私の場合という、たった1つの症例であること。

         この3点を十分お含み下さい。

 

   私のブログが、読んで下さっている皆様の、治療方向の判断の目を曇らせる事だけには

 ならない事を切に希望致します。