Sakazuki-Plants.

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多肉植物育成の備忘録。
既存記事は随時更新しています。

●アガベ/オテロイ’FO-76’【Agave oteroi 'FO-76'】
■購入/2021年4月・インターネットオークションより
※記事最終更新/2023年10月10日

 雑誌の記事で人気のアガベ種「チタノタ」が、2019年に「チタノタ」と「オテロイ」にそれぞれ分化された(オテロイが新種記載され独立した)という内容を見て、ふむふむと思いつつも巷ではまだオテロイ系統がチタノタと呼ばれることが当然の頃、オテロイ系統である「FO-76」名を謳う子株を入手することにした。オークションで比較的安価であったこと、鋸歯の大きくなる所謂オテロイ系統の株をドワーフしか所有していなかったこと(FO-76を謳う別の怪しい所有小苗もあったがチタノタ系統の偽苗疑いが強まったこと)、スタンダードなオテロイ系の株を1つは持っておきたいなと思ったこと等が入手動機。入手した株も「チタノタ’FO-76’」という名前で入手しているが、今となっては厳密にはチタノタではなくオテロイなのか…ということで記事タイトルにはチタノタは使わずオテロイにしてみている。

 

(↑2021年4月・我が家に届く)

 

 オークションで落札し我が家に届いた苗は、画像でこそ長い苗だなと思っていた(故に入札者が少なく安価に推移した?)が、思ったほど小さくなく、そこそこ大きい子株であった。参考親株画像も存在する出品状況ではあったが、さて、親株の面影を微塵も感じさせないこの小苗に、また騙されるのかもな…という一抹の不安は感じつつもプレステラ鉢に植え込み育成を開始した。

 

(↑2021年9月)

 

 育成を開始して5ヶ月、夏も終盤。相変わらずひょろ長い株の容姿に変わりはないが葉色の緑が濃く、所謂ブルー系じゃないよねっていう雰囲気は間違いなさそうだということで、騙されてはいないようだという感覚も。根張りも充分になっただろうということで植え替えを実施。

 

 

 黒塗りテラコッタ鉢に植え替えてみた。…が、やっぱりひょろ長い感じになってしまうなぁ…と感じつつも、当面はこのまま育成することに。

 

 冬季は無加温の室内にて南向き窓辺に置き、水槽用LEDライトで補光しつつ育成。厳冬期の朝は室温が1桁まで下がる環境でもあり、光量も足りない環境なので無理に育てようとはせず、現状維持を優先する感覚で管理。水やりも控えめにする。

 

(↑2022年1月)

 

 展開する葉の大きさが一回りずつ大きくなって行くに伴い、オテロイ系だよねっていう安心感も出てきたりして。

 

(↑2022年4月)

 

 桜が咲いたら屋外へ。

 

(↑2022年5月)

 

 相変わらずのひょろ長さはアガベ置き場でも目立ってしまう…。

 

(↑2022年7月)

 

 上画像、ひょろ長いんで傾いてきた。頭でっかちに育って、画像のピントの合う範囲もあって浮いて見えている。

 

(↑2022年8月)

 

 頭でっかちなひょろ長い株はいよいよ明らかに傾いて、成長点が上を向こうとすることで株自体が歪み始めてしまった。ということで胴切りして整えることに。

 

 

 スパっと根元から。根側株から子株を得るためにもう少し上の位置で切ることもできたかもしれないが、増やすことよりも頭側株の枯死リスクを減らそうと、丈を詰める目的に専念して胴切り位置は根元で実行。

 

 

 切断位置の外周には気根的に既に根があり、発根促進剤ルートンを紛衣して1週間ほど乾燥させ、その後は土耕(プレステラ鉢)で発根管理してアッサリ発根し、胴切り1ヶ月後には育成用の鉢に植え直すことができた。育成用の鉢は黒塗りテラコッタをやめて百均のプラ鉢4号へ変更。

 

(↑2022年10月)

 

 胴切りから2ヶ月後には元の育成環境(ベランダ軒下)に復帰。ひょろ長いイメージが付きまとってきた株だったが、丈が短くなってイイ感じになった。

 

(↑2022年10月)

 

 成長点も無事に動いているようだな、と確認して2022年の屋外育成は終了。

 

(↑2022年11月)

 

 周辺の木々が紅葉から落葉に変わる頃には室内での冬季管理へ。

 

(↑2023年4月)

 

 入手時の参考親株画像ってヤツにも近付いてきた感がする2023年屋外育成スタート。

 

(↑2023年7月)

 

 夏には初子株が顔を出していた。次の植え替えタイミングで取り外し、かな。

 

 胴切りで丈詰め措置は施しているものの、素直に育っている感がある(冒頭画像2023年10月)。株容姿もスタンダードそのものだけど、それも良さとして気に入っている。1年1年の着実な成長の様子が株姿に現れる小苗~中苗時期の育成は一番ワクワク感があるような気がしてならないし、そこに育成の魅力があるようにも思う。