『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(読書日:2022/9/27-10/11)
久しぶりにドキドキする、次が気になる、けど、結論のない本を読んだ。そもそも結論なんて要らないんだと思う。
話題になった本だから、ゆっくり時間をかけて読むことになるのかなって思って、時間を作って読んだけど、読み進めると次が気になってどんどん読み進めちゃったら、あっという間に読み終わっちゃった
アメリカに住んでいたときに人種のサラダボールじゃなくて、人種のサラダ盛りだって思ってたけど、そのときに感じたことと重なる部分があった。
イギリスの教育制度や日本にない教科や授業内容、差別とか、ジェンダーとか、いじめについてとか、日本ではタブーと見なされているようなことについても習ってたり、何より、世界の縮図のような学校での生活を、本当に擬似体験させてもらってるようだった。そして、主人公のボクの人間性が本当に素晴らしかった。
本って何かしら結論や結末に導いてくれるものだと思ってたけど、この本は一切そんなことはなく、むしろ、全ての章の終わりが尻切れトンボにも思える終わり方をしていた。だけど、それはそれで良くて、尻切れトンボな終わり方をするほど、一人一人持ってる答えが違ったり、答えがでない物もかあるんだってことに気づかされた。そして、答えなんてなくても良いんだみんな必死に生きてるんだとも思った。
私自身、この一年で、いろんなバイアスから解放されて、新しいバイアスにさらされている今読んだからこそ、答えがないこともあるし、なくても良いこともあるし、人と同じ答えである必要性もない、とりあえず、揉まれながら生きていくしかないと、心から思える本だった。
(特に日本での章は私が感じていたことを代弁してくれているようだった)
一足も二足も遅いかもしれないけど、続編が出てるみたいだから読みたいなぁ
興味を持ってるなら、絶対に楽しめる本だと思う