採用活動のホンネ

採用活動のホンネ

東証一部上場企業でリクルーターとして採用活動に関わっている立場から、就職活動のアドバイスや採用活動の実態をお話します。

Amebaでブログを始めよう!
リクルーターは基本的にその大学のOB/OGが勤めます。
OB/OGだからといって、いわゆるOB訪問等で学生からリクルーターに接触するというものではありません。
あくまで、リクルーターからめぼしい学生に声をかけ、複数回の面談を行うのです。

ここで、察しの良い方はお気づきかもしれませんが、
「大学のOB/OG」ということは、その会社にOB/OGがいない場合はどうなるのか?という疑問が浮かぶかもしれません。

この疑問にお答えする前に、すこし遠回りをしますが、
そもそも、なぜ会社はリクルーター活動をするのかということをお話します。

会社がリクルーター活動を行う理由は、
・採用解禁日以前に
・採りたい大学の学生を囲い込むため
です。

まず、「採用面接解禁日」が2016年卒から大きく変わりましたので、簡単に説明を加えます。

2015年卒の採用活動までは、4年生の4月1日が解禁日でしたので、
リクルーターは3月中に学生との面談を済ませ、どの学生を人事面接に送るかを決めます。

2016年卒からは、4年生の8月1日が解禁日になりましたので、
7月中に学生との面談を行うことになります。
(2016年卒の具体的な採用スケジュールは別稿でお話します)

どの会社も、優秀な学生を採り損ねたくないので、なるべく早くから学生と接触を図り、
優秀だと見極めた学生には、丁寧なフォローで学生を囲い込んでいきます

ところで、先に「採りたい学生」ではなく、「採りたい大学」と書いたのには理由があります。
すなわち、企業は採用活動を行うにあたって、予めどの大学から何人採りたいかという計画を立てるからです。
これを「学歴ポートフォリオ」とでも言っておきましょう。
「学歴ポートフォリオ」は、いわゆる旧帝国大学や高偏差値の私立大学などを中心に、
**大学からX人、++大学からY人というように作成されますが、詳細は稿を改めます。

ここでようやく先の話題に戻ります。「OB/OGがいない場合はどうなるのか?」という話題です。
答えは2つあります。

1 同レベルの他大学OB/OGがリクルーターをする。
2 そもそもリクルーターが存在しないので採用されない。


1は、「採りたい大学」ではあるが、リクルーターをやるほどOB/OGの数が多くない
または、学歴ポートフォリオ上、個別に「採りたい大学」とは考えていない場合が当てはまります。

1の場合、まだ採用の可能性がありますので悲観するには当たりませんが、問題は2の場合です。
2は、そもそも「採りたい大学」ではないので、その大学群にはリクルーターを設定していない、
つまり、採用の可能性はほとんどないということです。

自分が希望する会社がリクルーター制度を採用している場合、
まず調べるべきは、自分の大学は採用実績があるかどうかということです。

これは、大学の就職情報やキャリア支援室等で調べることができます。
毎年、一定数採用実績があれば心配ありません。
数年に一度、採用の実績があれば可能性はあります。
ここ数年で採用実績がなければ、エントリーシートを書いても徒労に帰すことがほとんどなので、
潔く諦めましょう。