昭和37年夏、沢筋が、狩野川台風で荒れているという情報があるが、なんとかなるだろうと、のぼる。

その日は北御室小屋伯。翌日、地蔵岳目指す。好天のしたさほどの苦労もなく、

オベリスクの基部に到着。どこを上るんだろうと思案していると、同行の二人の呼ぶ声が。

いつてみると、何と雷鳥の子供を捕まえていた。とりあえず写真でもとつて、逃がやろうとす

るもフィルムがなし。親鳥の姿もなく、逃がしてやるとよちよちとハイマツの中に逃げ込んだ。

あの頃は天敵も少なく、南アルプスでも雷鳥がかなりいた模様だ。その後、蘆安まで快適な 尾根歩き

を楽しんだ。最近は韮崎からバスが出ているようで、隔世の感がする。