TV「ハチミツとクローバーII/第11話」ピックアップ
!軽ネタバレ注意です!
突然はぐみの前に姿を現した森田は、修司たちに無断ではぐみを自分のアジトと呼ぶ部屋に連れて行く。翌朝、腫れている手を見て動揺したはぐみは、病院に戻りたいと森田に告げる。はぐみを連れて病院に戻った森田に、心配していた修司は怒りを露わにする。手の検査と治療を終えたはぐみは、修司に今まではぐみが考えてた本当の気持ちを伝える…。それは、昨晩森田と話し合っているうちに確信した、はぐみの強い強い想いだった。
(公式
HPより)
雨が好きだ。
世界の輪郭が、ぼんやり煙って、私も一緒に吸い込まれそうになる。
修ちゃんの部屋が好きだった。
本のにおい。スケッチブックと、絵の具の付いた戸棚。
雨の音が好きだ。
すごく落ち着く。
まるで、優しく手当てしてもらってるみたい。
山も、木も、草も、屋根も。
そして、私も。
雨だ。
修ちゃんは雨に似ている。
修ちゃんは、雨に似ている。
姿を見るだけでホッとする。
泣きたくなってしまう。
迷子になると、いつだって必ず探しにきてくれた。
いつだって、優しく手を差し伸べてくれた。
そうだ。
修ちゃんはきっと、私の雨だ。
一緒にいると、深く息ができて、草や木みたいに、ぐんぐん伸びていけそうな気がする。
いつも困ったような顔で、優しく笑う。
私の大事な、大事なひと。
才能。
そうやってみんな、人を勝手に好いたり憎んだり恨んだり。
空しかった。
もうやめにしたかった。
なにもかも。
だから道連れにしようとした。
わかってる。
オレは甘えたんだ。
あんなに弱ってる彼女に。
最悪だ。