彩太の日記

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Gフォースアトリエ公演「飛龍伝」を見てきました。
つかこうへいさん脚本の名作、エネルギッシュで、パワフルで、少しエロくて(笑)、笑いと涙が交錯する、見事なエンタテインメントでした。
1960年代末に起きた学生闘争をモチーフにした作品なんですが、その中で、ココロに突き刺さった主人公が居ました。
鈴木咲稀さんが演じた、神林美智子さんです。
あんまり詳しく書くとネタバレになるので、率直な私の気持ちを書きます。

神林さん、あなたは悲しすぎます。
私のココロの中では、「氷雪の門」の真岡の電話交換手さんと同じぐらいに好きになった、悲劇のヒロインです。
もしあの時、闘争が無かったら、「末は博士か大臣か」という訳ではありませんが、立派な人生を歩まれてたかと思います。
なのに、あなたは何故、自分の命を投げ出して、機動隊と闘わなければならなかったのか、もし、話す事が出来たら、聞いてみたいです。

神林美智子さん、いつかまた、あなたに会いたいです!



真岡郵便電信局の電話交換手の皆さんへ

今年で3年目のお手紙、毎年、申し訳ありません。
今年も下界で、Gフォースの「氷雪の門」が上演され、皆さんの想いが、現代の若い乙女たちによって、伝えられました。
そして、今年も想いが強くなり、手紙をしたためた次第です。

71年前、皆さんにとって、にっくき「露助」は、終戦間際に参戦し、「樺太天国」を「樺太地獄」へ変えてしまいました。
まさに卑怯者のロシア、この3年で嫌いになってしまいました。
まだ、日本とロシアの平和条約は結ばれてません。
果たして、私が皆さんの所に行くまでに、ロシアは心を入れ替えてくれるのか、見ていて欲しいと思います。

さて、今年、天国の電話交換手の皆さんに一番聴いて欲しいこと、それは、自分自身の事についてです。
皆さんは、どんなに苦しい状況でも、やむを得ず自決するまで「生きる」という事に前向きでしたよね。
私の場合、ここ数年、口癖のように「死にたい」「死にたい」と呟いてしまってます。
実は私、「うつ病」と「自律神経失調症」という、精神の病気を持っています。
これは恐らく、現代の病気なので、皆さんと同じく自決された「太平鉱山病院」の看護婦さんもご存知ないと思いますが、これは、ストレス等で神経がうまく反応してくれないために起きる病気なんです。
電話交換手の皆さんは、まさかの為に、青酸カリを御守り代わりに持ってましたよね。残念ながら使われてしまいましたが…。
私も、事ある度に「手元に青酸カリがあれば…」と思っていました。
でも今は、病院からもらった、精神安定剤と抗うつ剤が、私の御守り代わりです。
でもやっぱり今でも「死にたい」と思ってしまうことが、度々あります。
些細な事で「死にたい」と嘆いていたら、71年前、どんな時もたくましく生きた電話交換手の皆さんに、笑われてしまいますよね。
天国の電話交換手の皆さん、どうか、私が本当に「死にたい」と行動を取りそうになったら、天国からサインを下さい。
それを受け止めて、私は、生きていこうと思います。

そして、Gフォースの皆さんは、来年以降も、氷雪の門の上演をされるそうです。
私も、頑張って、来年以降も、電話交換手さんに会いに行こうと思います。
そしていつか必ず、稚内公園の「氷雪の門」、そして皆さんの慰霊碑を訪れたいと思いますので、待っていて下さい。

最後に、「きれいな花がきれいに咲き、きれいな花を『きれい』と言える」、そんな当たり前の日々が、これからも永遠に続きますように。
ではまた来年、お便りします。

天国の真岡郵便電信局の電話交換手の皆さんへ

彩太より

追伸
あれから71年経った日本は、今のところ、とりあえず、平和です。
2016年最初の観劇は、八焔座旗揚げ公演「cicada」です。
会場は、王子小劇場、ものすごく久しぶりです。
9年前の春、柿喰う客の舞台3本立て(笑)の時に初めて王子小劇場に行き、
それ以降、ちょくちょく観劇に行ってました。
前に行ったのが、2012年の大晦日、一身上の都合で解散した「バナナ学園純情乙女組」の年越し最終公演以来、3年ぶりの王子小劇場。
変わってなかったです。唯一変わったのが、劇場の隣に「いきなりステーキ」が出来てたことでしょうか(笑)。
さて、作品については、ネタバレしない程度に簡潔に書きますと、地方から上京してきた義眼の青年と、大学の構内で出会った左目に眼帯の少女、その眼帯の下は義眼なのですが…。
不完全な人間たちが、義眼から繋がっていくお話です。
作品の感想としては、ネタバレOKでも、言葉にするのが難しい、でも何か、自分の心に響くものがあった。そんな作品でした。
あと、個人的には演出がよかったです。
特に、この作品には6人の役者とは別に、6人のダンサーが出てくるんです。
ある時はエキストラ的な存在であったり、またある時は、その時のシーンの背景的なものをダンスを通じて表現したり、作品の邪魔にならずに、いいスパイスになってたかなと、私は思います。
ということで、八焔座旗揚げ公演「cicada」、観に行ってよかった作品だと思います。
八焔座旗揚げ公演ということで、これから第2回、第3回と作品が生まれると思いますが、素晴らしい劇団になることを、願いたいと思います。