私は、場面緘黙と発達凸凹の小4の娘、
自閉症と中度知的障害のある小1の息子、
そして2歳の娘を育てる母親です。
障害のある子が「子どものうちに」身に付けておくべき事を試行錯誤している矢先、知り合いから、障害のある方の就労トラブルの話を聞いて、親の責任と今できる準備を考えました。
障害のある男性が職場でトラブルになりました。
ある男性のエピソードは、女性の体に触れてしまったこと。
それとは別の男性のエピソードは、女子更衣室に入ってしまったこと。
これだけ聞くと、
多くの人は「問題行動」と受け取ると思います。
でも実情は違いました。
女性の体に触れてしまった理由は、その女性が着ていた服の肩にラインストーンが付いていたからです。
キラキラしたものに強く注意が向く。
これは自閉症の特性として珍しいことではありません。
ただ、理由がどうであれ、社会では許可なく女性の体に触れれば問題になります。
障害があるからといって、許されるわけではありません。
女性更衣室の件も同じです。
その男性は、子どもの頃から建物の探検やドアの開け閉めが好きでした。
ある日、トイレ休憩の帰り道、
いつもは通り過ぎる扉の取っ手が目に入り、思わず開けてしまった。
そこが女性更衣室でした。
入社時に
「入ってはいけない場所」
と説明は受けていました。
でも、衝動は一瞬です。
本人に性的な意図は一切ありませんでした。
障害のある子を育てている親なら、理解できる場面かもしれません。
しかし社会は、意図よりも行動で判断します。
彼は厳重注意を受けましたが、それだけでは済みませんでした。
この出来事は社内にあっという間に広まりました。
周囲の目は厳しくなり、
男性は仕事中に癇癪を起こすようになり、隠れるようになり、次第に欠勤が増え、最終的に退職しました。
福祉の支援はあっても、トラブル歴があると受け入れ先は簡単には見つかりません。
本人もまた、責められた経験を抱え続けます。
また、なぜ責められたのか理解が及ばず、それも苦しみが増す一因となるかもしれません。
これは特別な話ではありません。
社会とのズレは、現実に起こります。
だから私は思います。
子どものうちに育てたいのは、
勉強や技術よりも、まず、社会で生きていくための土台。
社会に出てからでは、間に合わない、そう痛感するようなエピソードでした。
私が大切だと感じていることを書きます。
■ 人に触れない・入ってはいけない場所を守る
■ 働く意味を理解する
■ 働きたいという意欲を持つ
■ 社会のルールを知る(遅刻しない等)
■ 生活習慣を整える(睡眠・食事・健康管理)
■ 金銭管理の基礎
■ 余暇の楽しみ方
■ 落ち着いて作業する力
■ 癇癪や衝動のコントロール
■ 他害・自傷を防ぐ方法
仕事は「能力」だけでは続きません。
生活、感情、社会性、
すべてが関係しています。
社会のルールを知らないまま大人になることは、
本人を傷つける可能性があります。
だから私は、教育ノウハウだけでなく、
心の準備と、生きる力を育てたい。
親ができる準備は、確かにあります。
私も、学びながら進んでいきます。