以前、プロ野球の歴史PART1〜これからのプロ野球を考える〜という記事を書いた。
要旨は、プロ野球の歴史=長嶋茂雄の歴史だった。
長嶋茂雄がプロ野球の人気を産み、長嶋茂雄が監督を辞めてテレビ放送は少なくなり、人気の低迷が叫ばれるようになった。
そして今新しいプロ野球の形が生まれている。
それは野茂英雄をきっかけとしたメジャーリーグの文化が日本に入ってきたことに起因する。
もともと野村克也もID野球はメジャーリーガーのドン・ブレイザーの教えを元にしていると言われる。
それはITの進歩、データ分析の進歩を意味しており、それに基づいた新たな野球の形でもある。
先日私は、芝公園の近くにある中学校の横をとった際に、ノックでダブルプレーの練習をしている野球部の練習をみた。
その際にノックを打つたびに、ショートゴロ→セカンド送球→ファーストへの送球までのタイムを測り、4秒5です!と大きな声でマネージャーが言っているのである。
昔の野球にはなかった光景ではないだろうか?
今では盗塁時の投手が投げるところからキャッチャーが捕球しセカンドまでの送球タイムが1.8秒などと言われ、先日甲斐捕手の日本シリーズでの活躍が話題となった。
しかしながら昔はそのような数値での比較は少なかった。
歴代最高打者の1人、落合博満は、現役を45歳まで続けられた理由について、実はアウトコースが苦手だったが、ライトへのホームランが多いのでアウトコースが得意だと当時相手が錯覚していたので、45歳まで現役を続けることが出来たという趣旨の話をしていたことがある。
当時は映像解析やデータ分析が乏しく、そうした印象により実際にデータにて苦手コースや苦手な配球が数値化されていなかった。現代ではそうした数値化は当たり前となってきた。
(数値化された現代でも落合は同じように打てるようになる選手だったと思うので、その錯覚が全てではない)
これはメジャーリーグで最初に導入され、数値的な分析を行う野球が主流で、日本には野村克也が持ち込みその流れが始まった。
ヤクルトが1990年代古田を中心としたID野球で優勝を重ねたのは、これを先駆けて導入したことが大きい。
一方で、メジャーの扉をあけた野茂英雄のおかげでメジャーリーガは日本からもどんどん増えて行き、メジャーの流れが入ってくることを加速させた。
そのため現在ではどのチームもデータ分析は当たり前のようにやっているのである。
私は、近年若い監督が増えているのは、この部分が大きいと思う。
つまり、データ分析を前提とした野球をやる上で、昔の選手がやっていた野球と今の野球が大きく様変わりしたからである。
例えば、張本さんにデータ分析をした野球をと言っても無理ではないだろうか?長嶋さんもデータではなく、精神的な面含めた練習により成果を出した選手である。よく張本さんが投手に走り込みが足りないというのも昔の選手はなにかあると走り込みをしていた。しかし今はそう言った精神論ではなく、データをベースに野球をするようになった。
だから、若い監督でないとそうしたデータ野球が行いづらいというのが、若い監督が増えた理由であると思う。
上に記した中学生は、子供の頃からそうした野球を教えられており、プロ野球に入って精神論をベースにした野球を説かれてもなかなか理解されないのだと思う。
そのため、日本の野球は変革期に入り、若い監督を中心とした新しい野球が行われているのだと思う。
そうした中で野球は徐々に精神論ではなく、数値で見る野球へと変わり、選手も数値で評価されるようになった。
そしてテレビ中継はなくなったものの、新しい野球ファンを増やすことで球場の来場者数は近年どこの球団も増加傾向にある。
昔は放映権を中心とした収益を軸にしていたが、今は各球団イベントを行い、来場者を増やすことでの収益を軸にしている。
この変遷を先にやったのが北海道日本ハムファイターズだろう。
当時東京に球団を置いていたが来場は少なく、球団として正直やる気があるのか?ってチームの一つであった。
それが大きく変わり、北海道で新たなファンを掴み、大きな飛躍を遂げたことはご存知の通りである。
こうした事から、プロ野球は新たなステージに歩み出している。
一つは、野球の内容の変質。そして、球団の収益源の変質。
このような取り組みから新たな野球の歴史が幕を開けた。
そして私はプロ野球は今後さらに変わっていくと思う。
球団数の増設、そしてプロ野球選手出身でない監督の誕生、とうとうがあると予測している。
その話は次回にしようと思う。
