報恩講〔一日目〕 | 奏楽山西光寺BLOG

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浄土真宗本願寺派西光寺(奈良県香芝市関屋)は、早期から檀家制を廃止し、現在は門徒会で護持されています
環境問題へのささやかな取り組みとして超小型モビリティを導入
グランドピアノを常設し地域交流を意識した音楽イベントなども企画発信中

【昼座】

お勤め:大師影供作法(だいしえいぐさほう)

内陣出勤法中:13名

※本年より『講師紹介』を総代さんがしてくださることになりました。

着替えでバタバタしているタイミングなので非常に助かります♪

大和地方独特か?大師影供作法を基本にアレンジした次第で『念仏正信偈』を中心とする近隣寺院でよく勤まる作法です。

此のお勤めは二年ぶり・・・昨年は昼座が【三奉請、報恩講表白、正信偈行譜六首引(弥陀成仏ノコノカタハ)】、夜座が【往生礼讃偈の初夜偈】でした。

 

◆導師の入退堂は、始:讀經作法に出てくる『先請伽陀』 / 終:五會念佛作法に出てくる『回向』

既に無音にて入堂済みの諸僧の中から選ばれた伽陀頭が発音し、同音からご導師の登禮盤/降禮盤作法が始まります。

◆大師影供作法からは、『五眼讃』と『画讃』を端折って、『回向句』は導師が「傳燈諸師」まで独吟し、そのあとは伽陀頭が五會念佛作法の『回向』を発音します。

※寺院によっては、画讃を端折らない、頌讃のあとに表白を入れる、念仏正信偈のあとに四句念仏を入れる、こともあります。

 

さて、本年のご講師は、お知らせのとおり宗教学者の釈徹宗先生。

実は、平成26年11月10日に、月刊誌『大乗』隨縁対談の取材でご来寺くださっていて、これで二度目となりますが、ご講師として出講下さるのは初めて。

釈先生には、個人的に昨年度の相愛大学一般向け特殊講義シリーズでもお世話になり、主に『日本の仏教と話芸』について、目からウロコのお話をたくさん聴かせていただきました。

資料をファイリングしまして、法話の余談で時折使わせていただいております。

 

知識が豊富なのは申すまでもなく、視野が広い。それでいて面白い。ときにマニアック。

女性ファン(追っかけ)が多いのも頷けます。

 

 

【日曜学校生・報恩講参拝】

お勤め:正信偈

お内陣探検と御絵伝の簡単な解説。

 

 

【夜座】

お勤め:宗祖讃仰作法(しゅうそさんごうさほう)音楽法要

内陣出勤法中:6名

夜は、遅ればせながら拙寺では初めての宗祖讃仰作法・音楽法要で、奏楽音源による入退堂、お勤めは『頂礼文』から『回向文』まで。

僭越ながら私が登らせていただきました。

 

報恩講のお勤めは来年以降も、どちらかを宗祖讃仰作法で、もう一つは伝統的な作法。

新しいものも古いものも、どちらも大切にしていきたいと思います。

そして、外陣にお参りの同行皆さんも一緒にお勤めできるよう、さらに工夫していきたいです。

西光寺門信徒を中心に、地縁による大谷派隣寺ご門徒、橿原今井の順明寺ご門徒など、

嵐がせまりつつある悪天候にもかかわらず、昼夜ともたくさんの参詣者でほぼ満堂でした。

懇ろなる御志、御供え、諸々のお心遣いありがとうございました。

心より御礼申し上げます。

 

 

今年の記念品、名入れタオルの片側には『愛山護法』と入れさせていただきました。

昔から西光寺門徒は本山をとても大切にされている。

そう感じるのは、先ず祖檀納骨(京都の大谷本廟へ分骨する)の確率の高さ。

私も前住も特別に勧めているわけではありません。

聞かれたら「親鸞さまがお好きな方は本骨(のどぼとけ)をお納めください。」と申し上げる程度です。

念仏奉仕団もご門徒主導で企画されています。

 

基本的に本山はどこまでいってもお敬いの対象。

私にとって鳩に豆をあげまくって遊んだ西本願寺は心のふるさと。

車いすで念願の本山参拝、おしっこちびって涙を流しながら喜んだ門徒のお爺さん。

 

本山あってこそ、教法(おみのり)は護られるのです。

そんな思いをご門徒とシェアしたくて【愛山護法】にしました。

 

 

釋俊彰ほっこり