報恩講法要の二日前、一台のトラックがやってきました。
絶妙なタイミングでした。
ピアノの搬入です。
(調律は安定を考え翌日に)
SNミュージックのカリスマ調律師Sさんには何から何までお世話になりました。
ご紹介くださったO先生もありがとうございました。
貴重なアドバイスもたくさんいただきました。
楽器にも命があり、個性があると思います。
他所で役目をまっとうするはずだったピアノが半ばで見限られ、縁あってお寺にやってきた。
しかも、まるで新品のようにメンテナンスされピカピカのピカチュウ
これから大切に使わせていただきます。
グランドピアノなんかおいて大丈夫?
本堂がせまくならない?
と思われる方もおられるかも知れません。
しかし、逆に広くなったのです!
なぜかというと、がっつりフルサイズの重厚ホワイトボード、エレクトーン、昭和サイズの大きな演台・・・この三つを事前に撤去、或いはコンパクトサイズにリニューアルしていたからです。
(事前に本堂外陣を隅々まで測り色々とシュミレーション)
見た目、圧迫感があるかも知れませんが、西光寺本堂外陣の参拝者用スペースは以前に比べ少しだけひろくなりました。
大きなホワイトボード(黒板)は必要ありません。
【黒板にすみずみまで板書するのは、講義であって伝道ではない】からです。
板書は最小限に、言葉で丁寧に伝えてくださるのが本当の布教使さんです。
このことは常々布教使の友人から聞かされていましたし、
このたびの報恩講でお取次ぎくださった稲葉先生もまったく同じことを仰っていて再確認できました。
これからの課題は、このピアノを教化活動でどう活かすことができるか?
浄土真宗には素晴らしい仏教讃歌がたくさんあります。
以前、常例法座でもご紹介しましたが、
海を渡った日本人(日系移民)たちの要望で、浄土真宗のみ教えも追って海を渡りました。
布教所が開設されますが、そこには、瓦がない、畳もない。
郷に入っては・・・椅子式で教会風のお寺になり、そこでは日曜礼拝(らいはい)がおこなわれるようになった。
そして、讃美歌のような、皆で歌える仏教讃歌がつくられるようになった。
浄土真宗のお寺が、他宗に比べて和洋折衷的な雰囲気があるのは、このような逆輸入的な歴史があるからだと思います。
私なりにひとつのプランがありますが未だ準備段階です。
ご門徒からの要望(合唱団の結成など)や企画も募集しています。
本堂の運用効率をあげないことにはお寺は活性化しません。
釋 俊彰