なおです。


志望動機や会社選びのポイントを尋ねられたら、次のような

ことを回答として挙げるのは極力避けましょう。


□会社の大きさ・安定性

□教育研修の充実度

□福利厚生/年金制度の充実度

□安定した給与・処遇制度


面接官の気持ちがどうしても盛り上がらないのです。


合コンやお見合いの席を想像してみましょう。


条件の良し悪しを検討することは当然の行為です。

でも、あくまでもこれは水面下で進めるべきこと。


合コンやお見合いの席で異性のタイプを聞かれた時に


□家柄・学歴

□好きな習い事をやらせてくれること

□家事を手伝ってくれること

□稼ぎが良いこと


だ、なんてことを表だって言わないのと同じです。


会社が何をしてくれるかを問う前に、会社に何がしてあげられ

そうか、会社を通して社会にどういう貢献していきたいと考える

のかをかわいくPRできる人であろう。

なおです。


採用の仕事をしていると、落とされた学生から「自分のこと何にも

分からないくせに落とされた」なんていうコメントを頂戴することが

あります汗


でもね、私は思うのです。面接官に1回の面接で自分の全てを

理解してもらおうだなんて期待しないでと。


どういう人かだなんて、何度も会わないと分かりません。

面接官も1回の面接で「学生の全てが分かった」だなんて思うこと

はありません。思うとしたら、それは勘違いでありオゴリです。


けれども、1回の面接で確実にわかることがあります。


それは「この学生さんは短時間の会話を通じて、相手にどのような

印象を残す人なのか。」ということ。


営業先や取引先の人、同僚に「また一緒に仕事がしたい」と思わ

せる人だろうか?「頑張って欲しい」と思わせる人だろうか?


自分をPRする為に準備してきた言葉の全てを口にしようと無理を

しない。ただ、面接官と自然な対話を楽しめる人であろう。そして

話していて居心地の良い相手になろう。


「また、会いたい。」と思ってもらうことを面接のゴールとしてみよう。





なおです。


前回、総合力で勝負しようという話をしました。

今回もこれに少し関連するのですが、自分が持たれがちな先入観

をきちんと認識した上で面接に臨もうというお話です。


分かりきったことですが面接官も人間ですから、履歴書の情報や

第一印象から、「この学生さんはこういう人だろう」という先入観を

少なからず持ってしまうものです。


卑近な例ですが、「一流大学在籍で学業成績優良。夏の間、戦略

コンサルティングファームでインターンシップを経験。趣味は茶道

で師範資格あり。正統派美人。」なんていうプロファイルの学生さん

が面接にやってきたとしましょう。


私が面接官なら以下のような先入観を持ちます。(ちょっとだけあせる

・プライド高そ~。

・地道な仕事とか、泥臭い仕事はできないかもな。


もちろんこれは先入観に過ぎないので、事実とは必ずしも一致しない

のですが、面接官のその学生さんに対する見方の起点となることは

確かです。


だから、面接を通して伝えたい「自分の姿」と自分が抱かれがちな

先入観に乖離があるのなら積極的に先入観に対処する必要がある、

とそう考えます。


それは、先入観を覆す新事実を提示することでも良いですし、先入観

のマイナスを補う何かを伝えることでも良いと考えます。ポイントは

先入観を「懸念材料」としてあとに残さないこと。


たとえば、先の例に出した正統派美人が、「戦略コンサルティング

ファームでインターンシップをする傍ら、野球場でビール売りのアル

バイトをしてました。」なんて話を出してきたら、「この人に地道な仕事

はできないだろうな」なんていう懸念はだいぶ払拭されます。


あるいは留年を重ねる等学歴に傷がある方であっても、アルバイト

で培った前向きな姿勢や、勝負にこだわる姿勢、人から謙虚に学ぶ

姿勢などをPRしていくことで、先入観から派生する懸念がだいぶ

メイクアップされます。


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面接を通して伝えたい「自分の姿」をゴール地点としたならば、聞き

手がみなさんに対してもつ先入観はスタート地点。


面接の場で学生のみなさんが集中すべきことは、聞き手である

面接官をスタート地点から上手にゴール地点へと導くことです。


言葉や表情、姿勢、態度、間合い、声の調子、あらゆるリソース

を活用して、聞き手をガイドしていきましょう。



なおです。


面接で毎日たくさんの学生さんとお話していると、話す内容は悪く

ないのになんだかピンとこないなという学生さん、時々いらっしゃい

ます。


そして逆に、話す内容はメタメタだけど、なんとか次に進ませて

あげたいなと思わせる学生さんも。


話の内容を練っておくこと自体は有益です。


ただ、話のコンテンツが判断材料の一部にしかならないことを

ひと時も忘れてはなりません。


話のコンテンツ以外にも自分が発している情報があることを意識

して、総合力を下げない注意を払いましょう。そして、できれば

総合力を稼ぐ為に何ができるかを考えましょう。


外見や表情、姿勢、態度、間合い、声の調子、キャラクターなど

自分が発するさまざまな情報をマネジメント。総合力で勝負する

意識を持つことです。

なおです。


しばらく更新できていなかったのですが(しばらくどころじゃないっけあせる

今年もいよいよ採用活動シーズン到来!ということで、ボチボチこちら

も再開したいと思います。


今回は、再び「見せ方」がテーマです。


だいぶ前にも書いたことなのですが、私自身、就職活動では「中身」

だけでなくて「見せ方」も重要というスタンスでいます。


今日、たまたま読んでいた本「佐藤可士和のクリエイティブシンキング」

の中で、「見せ方」の重要性について私の思っていたことを代弁して

くれるような表現を見つけたので一部ご紹介します。


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□昨今、ビジネスの現場で「デザインが重要だ」という言葉が多く

 聞かれるようになった。しかし、その本質はまだまだ正しく理解

 されていない。一般的には「表面を美しく飾り立てる」という認識

 もまだ根強いのではないか。


□「機能だけが本質価値」で「デザインは付加価値」と分けて考える

 のはコミュニケーションの効率が悪い。もっとデザインを広義に

 捉え、その力を戦略的に活用すべきだ。


□デザインとは、問題を解決するために思考や情報を整理して、

 コンセプトやビジョンを導き出し、最適な形にしてわかりやすくその

 価値を伝えていく行為である。


□以前、コラムニストの天野祐吉さんと対談した際、「外見と中身を

 分けて考えている人がいるが、外見は一番外側の中身なんで

 す」とおっしゃっていた。これはデザインの本質を突いた言葉だ。


□「使ってもらえば商品の良さを実感してもらえるはずだ」と企業

 はよく口にするが、それは裏を返せば、使ってもらわなくては

 その商品の良さが消費者に伝わらないということである。


□言い換えれば、内容は優れていてもそれが伝わってこなけれ

 ば、商品価値がないことになる。だからこそ、デザインの力を

 経営戦略や商品戦略にもっと取り入れていくべきである。


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中身で勝負することも大切。


だけど、中身で勝負しようと頑なになって「見せ方」に無頓着に

なるのはやめましょう。


何も「表面を美しく飾り立てよう」ということではありません。

自分という商品の良さを伝えられるように、「見せ方」にもちゃんと

こだわっていこうということです。