【西条昇の浅草での荷風研究】楽屋での荷風と全財産の入ったバックロック座の楽屋での荷風シリーズ。化粧前に座って踊り子と談笑する荷風。荷風が右手をかけているのは、現金を含む全財産(?)を入れて持ち歩いていた籠風のバックだろうか。一度紛失して戻ってきてからは革のボストンバックに変えて肌身離さず持ち歩いていたが、河井洋子などの心を許した踊り子には持たせて歩くこともあったという。「別冊 日本カメラ」昭和34年秋季号より。