映画を見てきました。

 

ネタバレ込みでの感想です。

これから映画見るから、ネタバレが嫌な方は引き返してください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「少女の終わり、少女の始まり」

 

これは、

「エウレカ・サーストンという少女の物語の終わり」

であり、

「アイリス・マッケンジーというエウレカを引き継いだ少女の物語の始まり」

でした。

 

正直に言ってしまうと、この物語を作る必要があったのかな?と、思います。

んー・・・・・・とね。

まず、作品として比較すると、「エヴァンゲリヲン」とは違うんですよね。

 

エヴァはあくまで、作品として、TVシリーズから劇場版にかけて明確に「バットエンド」だったから、新劇場版で、渚カヲルを始めとしたアダムとリリンと言った使徒達が、「セフィロトの樹に名を記された碇シンジ」を幸せにするという形のもとで動いているますね?

だから、新劇場版シリーズは、すべてが繋がっているようでいて、実は繋がっていないということを、シン・エヴァンゲリヲンで明言していますよね?

そして、TVシリーズから始まった碇シンジのバットエンドを回避するために、碇シンジに幸せになってもらうために動いています。

 

でも、「交響詩篇エウレカセブン」は、もとから全く別の物語、パラレルワールドとして作られているし、

・TVシリーズ

・劇場版

・AO

・劇場版ハイエボリューション

の、全てがパラレルワールドとしての位置付なので、「エウレカセブン」という物語を一つの物語として見るには破綻しているんですよね。

 

言ってしまうと

TVシリーズの平成仮面ライダーと、劇場版の平成仮面ライダーは「つながりありません」

っていうのと一緒だし、

マクロスリシーズは「超時空要塞マクロスという世界の中で作られた映像(ドラマと映画)作品」

って言っているのと一緒です。

 

まず、

第一作のTVシリーズ「交響詩篇エウレカセブン」は、レントンとエウレカはハッピーエンドを迎えてます。

第二作「交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい」も、レントンとエウレカはハッピーエンドを迎えてます。

第三作「エウレカセブン AO」は、完全にパラレルワールドでレントンとエウレカの実の子供をどうするか?に焦点を当てられてます。

そして今回の三部作シリーズの「ハイエボリューション」は、はっきり言ってしまうと「歪」。

 

作品としては、

一作目を踏襲というか、ほぼまるっと持ってきただけの「ハイエボリューション1」で第一作目の物語を持ってきて、設定変更はあるけど、「交響詩篇エウレカセブン」の世界の話であることを明言してますよね?

でも、ポケットが虹でいっぱいでもそうだったように、設定は持ってきていても、世界観は違っていますよね?

アクセル・サーストンがいないし、ダイアン・サーストンもいない。

チャールズとレイの養子にはなっているけど、ゲッコーステイトに入ったのは何故か?の説明がなかったり。

そもそもゲッコーステイトの存在理由がわかんないんですよ。

今回のハイエボリューション。

 

ハイエボリューション2で、「交響詩篇エウレカセブン」と「ANEMONE エウレカセブンハイエボリューション2」が別の世界であることを明言して、更に、レントンとエウレカはバッドエンドを繰り返す世界の住人だと明かされる訳です。

だから、

「レントンを助けようと必死になってたのになんで邪魔するの?」

って、言うのがハイエボリューション2

 

で、ハイエボリューション3の最後で、実はハイボリューション2の最後で登場したニルヴァーシュはレントンが顕界するのに必要な端末だったと明かされるわけです。

でも、世界を守るためにその力を使っちゃったと・・・・・・。

 

で、色々ネタバレはハイエボリューション3の最後の方で・・・・・

ハイエボリューションの世界はそもそも「エウレカが作り出した世界」

世界を作る力を持ちながら「万能ではない神」は、日本神話の神様によく似てるますね。

エウレカがレントンと結ばれなかった結末から始まり、それを修正しようと繰り返すうちにもう一つの世界と繋がって、スカブコーラルを発生させていた(ハイエボリューション2)

この辺りはイザナギとイザナミの話に似てます。

イザナミの死を受け入れられなかったイザナギが黄泉の世界に降りていき、蘇らせようとした話ね。

ハイエボリューション3でのエウレカ・サーストンは、世界に対する贖罪のために戦っていたという感じです。

では、アイリス・マッケンジーという「エウレカという神が顕現した訳は?」っていうと、もうこれは、レントン・サーストンの力としか言いようがない感じかな。

本来、レントンが顕界するのに必要な力を、本来の使用用途はわからないけど、なんかやたらと周りを攻撃するへんてこな赤い物体を封印して、「世界を維持するために使われてしまった」

だから、エウレカ・サーストンという「エウレカを連れていくためにアイリス・マッケンジーという新たな端末を作ったのがレントン」って考えるとしっくり来ますよね。

でも、赤い物体とニルヴァーシュが一体化するっていうのは、どういう理屈からなのかがわからなかったです。

 

レントンはレントンで養子となってもチャールズ夫妻になかなか馴染めなかったから、申し訳ないっていう気持ちが、アイリス・マッケンジーに活かされていると思うんです。

ただ、それならそれで、レントンが死んだことで、レントンのためにエウレカを殺そうとまでしたんだから、

 

「チャールズ夫妻にお礼とお別れくらいしっかり言いなさいよ!で、ほんと、二人の子供として、義理とはいえ両親を抱きしめてあげなよ!」

 

って、思う訳です。

会って、お礼を言って、抱きしめるだけで、それだけであの夫婦は、

レントンを息子にしたことを誇りに思ったし

愛してくれたことをものすごく喜んだし

快く二人を見送ったと思うんですよね。

 

っていうか、

 

私はチャールズ夫妻ときちんと親子してるレントンを一度でいいから見たいんだよー!!!

 

あと、ドミニクとガリバーどこ行ったの???

 

ほんとに、この辺りが投げやりなところが「エウレカセブン」だよねーって思う