次の日もその次の日も毎日小麦に会いに行った。
小麦は日に日に元気になって、順調に回復しているように見えた。
でも、血液検査の結果がなかなか良くならなくて退院許可も出ない
数値が少しずつ良くなっているのが救いだった。
手術の前も手術の後も、亡くなってしまうケースの話を何度もされて、それがずっと心に引っかかってた。
手術にはリスクが必ずあり、それをこちらも承諾してお願いする。
執刀医が心臓の時とは違ったので、この先生はとりわけリスクをたくさん話すのだと思っていた。
だけど、今考えると、小麦はそれほど危険な状態だったのだと思う
あの食いしん坊の小麦があれほど食べなかったのは初めてだったし、あんなにぐったりしているのも初めてだった。
まだしばらく様子を見ていたらほんとうに危なかったかも知れない。
「私を助けて!」
小麦は訴えてたのかな。
ごめんね。もっと早くに動けば良かった。
手術して4日目。
だいぶん元気になってご飯も爆食いしてると聞いてホッとする。
このまま何もなければ週明けに退院。
手術後一週間。
待ちに待った退院。
まだ血栓ができるかもしれないという不安を抱えながら家に帰ってきた。
やっぱり小麦がいないとダメだよ。
2日後、再診。
血液検査の数値がやっと正常になった。
もう大丈夫です、と。
良かった、良かった。
退院してからも、元気だけれど何か少し違和感があったけど、今はもう完全復活。
心臓の手術をしてから半年も経たずに2度目の手術。
小さな体でよく頑張ったね。
そして再び私の手の中に帰ってきてくれてありがとう。
これこらもまだまだ長生きしようね。