「憂鬱でなければ、仕事じゃない」
「憂鬱でなければ、仕事じゃない」
幻冬舎 社長の見城 徹(けんじょう・とおる)、サイバーエージェント 社長CEOの藤田 晋(ふじた・すすむ)の共著です。仕事をする上での心得をまとめた本、形式としては、見城氏の主張に沿って藤田氏もという形で進められています。
題名から想像できるとおり、どちらかというと叱咤激励して鼓舞するような内容。
そこまで言うか!というくらい厳しいこと満載です。
ただ、言っている方が実際にそれを実践していそうなので、かつ、タイプの違う著者二人がそれぞれの立場から一言ずつ解説しているために、説得力があって心に残ります。
たとえば、見城氏が、ビジネスにはGNO(義理、人情、恩返し)が大切だと言っています。
その三つがないとビジネスの成功が長続きするというのは難しいということで。
思えば、工房唐木代表の唐木美穂子もしばし、「育てる」ということを口にします。
職人さんと仕事をしはじめたとき、身近な例だと美容室に行き始めたとき。。。
付き合い始めは、お互いのことが分からない。発注者側の意図を受注者はわからない。当然、初期の仕事のできばえはあまり良くないのですが、それでも、やりとりと試行錯誤を繰り返し、時間をかけてお互いに次のステージにのぼっていく。
仕事とはいえ、単に、サービスとその対価としてのお金、ではないのです。何かを作り出すための関係性の構築があり、その上での仕事、なのです。
その裏には、見城氏が言うように、義理・人情・恩返しがあります。
それがないと、お互いに努力は出来ないですから。
さらっと読めて、でも、読み応えのある内容でお勧めです。
同時にテレビのカンブリア宮殿(http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/list/list20110818.html )でも著者の二人が二週連続で出演しています。 こちらも、見ごたえのある内容でした。
- 憂鬱でなければ、仕事じゃない/見城 徹
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劇場版仮面ライダーオーズ-さすが将軍様!
ふとしたことから、劇場版の「仮面ライダーオーズ」を見に行ってきました。
http://www.ooo-gokai.jp/ooo/story/index.html
正直、いつもはあまり興味のない作品。
でも、結果としては見に行って正解でした。
な、なんと、暴れん坊将軍の新さん、そして、吉宗公が出ていらっしゃるではないですか
仮面ライダーオーズの今回の敵は、人間の欲望をあやつり、そのエネルギーで時空をコントロールする力を持つ強いヤツ。
オーズこと火野映司は、江戸時代に飛ばされてしまう。
そこで、敵と戦ううちに出会うのが、新さん。
一度打ち負かした敵が再度襲ってきたときに、オーズは白馬に乗る吉宗の助太刀を受けて戦う。
というより、この戦うシーンは、映す頻度は低いのに、将軍様の戦いになっていた気がするほど松平健さんの存在感は圧倒的でした。
並んで敵に向かっていくシーンは、騎乗の将軍すごく堂々と見えました。
(ただ、やはり、ぴかぴかの映司と比べると、将軍はずいぶんと年上に見えましたが、これは仕方のないこと)
そして、暴れん坊将軍好きとしては、これも峰打ちなんだろうか...でも、お庭番も居ないし、だれも成敗する人居ないよなあ、などとしょーもないことを考えておりました。
さてさて、江戸時代にとばされた映司。その世界にいる全員が消えるという交換条件つきで、映司と家族だけはもとの世界に戻れるという条件を出されます。
ちょっと良く分からなかったのですが、人間の欲望が世界を滅ぼす鍵で、オーズである映司の欲望が世界への最後の止めと成ることを目論んでいるものだったみたいです。。。
映司は元の世界に戻るということを欲します。つまり、自らの欲望がかなえられることを望むのです。
高笑いする敵さん。
が、なぜか、だれも人は消えません。
江戸時代の人たちと一緒に戦うほど打ち解けた映司の言うところの「家族」は、一緒に居る人全員を指しており、欲望が大きすぎて制御不能になってしまった敵さんは砦が崩れてしまいます。
欲望は世界を滅ぼすが、救いもする。
子供向けにしては、深ーいメッセージですね。
わかりやすい勧善懲悪ものだし、若者たちはきれいだし、脇はきちんと固められているし、
4歳から80歳まで、すこし空いた時間があったらとても愉しめる映画だと思いますよ。
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「宇宙兄弟」-地に足つけて宇宙へ!
- 宇宙兄弟(1) (モーニングKC)/小山 宙哉
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今一番はまっていること、コミックの「宇宙兄弟」です!
といっても、少しずつ読み進めているところです。
子供の頃の夢、覚えていますか?
サッカー選手?お花屋さん
?本屋さん
?
これは、子供の頃に宇宙飛行士
を夢見た兄弟の物語。
弟は順調に宇宙飛行士になり、アメリカで訓練中。日本中の憧れの的
一方で兄はといえば、自動車のエンジニアになるもあまりにストレートな性格が災いし、その後職を転々。ある意味、転落人生
。
物語は、そんな兄がもう一度子供の頃の夢を思い出し、宇宙飛行士を目指すところから始まります。
目指すといっても、弟の差し金でお母さんが出した願書が書類審査を通ることから始まるので、何とも他力本願。
それでも、持ち前の前向きさとおおらかさ、変な直感力、天性か訓練の賜物かの集中力と技能で難関を次々とクリアしていきます。
まだ試験の途中ですが、この流れからだと、何となく何となく宇宙飛行士に成るのではないかと思います
このお兄ちゃんの行動を見ていると、ふと、地に足が付く瞬間があって、嬉しくなります。
例えば、試験の問題の一つで、日本の宇宙開発を凍結するべきと主張するジャーナリストに抗議文を送るのでその草案を書くというものがありました。
皆、なんらか書きます。
お兄ちゃんも書こうとしました。
宇宙飛行士の野口さんの言葉を思い出して。
で、ふと思います。こんなことを書いても、そのジャーナリストに伝わるだろうか。いや、そんなことはないだろう。
で、彼の提案は、「抗議をしない」
皆唖然とします。だって、宇宙飛行士の試験をうけているのに、回答を放棄しているみたいではないですか。
では、どうするのか?当然、みな問います。
「宇宙に連れて行く。」
宇宙に行ってみて、星に包まれて、地球を外から見て、でないと分からない人も居るはず。
それが彼の考え方でした。
人との距離感がとても真っ当だと思います。
誰かの考え方をそうそう変えることは出来ない。
言葉で、なんて、とても難しい。
自分がまず力をつくして、それをみて納得はしてくれるかもしれない。
そして、その人がその人なりの経験をする場をつくれば、なんとかなるかもしれない。
人の考えを自分が変えられるというのは、考えようによっては相当傲慢な考え方。
お兄ちゃんは、それとは違う考え方をします。
試験官である、宇宙開発の担当のお偉方は、草案で良い物は送ろうかとも思っていたところ、お兄ちゃんの言葉で抗議するのをやめます。
この手仕舞いも、オツですね
万事がこの調子。
次を読むのが楽しみです
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「売れる」店長さんとVIP待遇
VIP待遇というと、何を思い浮かべますか?
こんな感じ?
それとも、こんな感じ??
いずれにしても、セレブなイメージでしょうか・
ごくごく一般人の私ですが、VIP待遇を受けた事があります。
数年前のコムサ・デ・モードというブランドのショップの店長さん。
一度お買い物をしただけなのに、名前と買ったものを正確に覚えていて、
また次に行ったときには、名前でいらっしゃいませ、と声をかけてくださる。
かといって、色々と勧めるわけではなく、こちらから何か聞かない限りはスルー。
そのうち、ちょっと荷物置いていってもよいですか、などのちょっとしたわがままにも、気軽にこたえてくれる。
名前を覚えていてくれる段階で、自分はこの人たちにとって特別なお客様なのだ、と錯覚してしまいます。
でもって、錯覚だと自分で分かっていても、そのショップに好感をもち、
気付いたら、買うものがあるのであればそこで買うこととなり、
それなりの「VIP」になっていた。
そう、庶民でも、今の日本、買い物を集中させればVIPになってしまうのです。
お金をかけずに、気をかければ、店がお客様を育てられるという例。
ちなみに、その店長さんは、やはり実績をあげたのか銀座の大きなお店の店長さんに移っていかれました。
売る立場としては、VIP待遇は、VIPにするというよりは、VIPに成って欲しいお客様にするもの、そう思います。
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「売れる」試着室の店員さん
ショップの店員さん、当然ですが、どこに配置されているかで役割が異なります。
今日、試着室ですごい店員さんに会いました。
試着室は、お客様がすでに8割がたは購入を決めている商品を確認しに来る場。
洋服を着てみるとどうなるのか楽しみな一方、不恰好だったらどうしようという不安半分。
人によっては一点勝負な一方、似たものを何点か持って決められない人も。
大量の商品の種類を抱えるショップ(GAP渋谷)の試着室で、彼女は臨機応変に、でも、確実にお客様が満足して買い物が出来るようにフル回転していました。
まず、お店の商品と特長を全て頭に入れているらしく、質問があれば即答。
さらに、その商品の特徴とお客様のイメージ、体型をあわせて提案できていました。
お隣のブースのマダムが、何をどうしてよいのか迷っている様子なのに、色とざっくりした要望を聞いたら、「でしたら...」といくつか追加で商品を持ってきて提案。色々と相談に乗り、試してみて、お客様はとても気に入っていた買い物が出来た様子でした。
そして、商品(サイズも含め)を勧めるときにはまずお客様の感覚や印象を一通り聞いて、要望どおりの体験をしてもらった後で、自分の意見に近い方に誘導する。
サイズでぴったりサイズを試着しているお客様から、ワンサイズ上のほうが良い気がする、と言われたら、今のでぴったりです、などという押し問答をせずに、ワンサイズ上を試着させてサイズを納得してもらう。
自分がどんなにあっていると思っても、お客様が納得できるかどうかが大事。
しかも、合わないサイズを試着して鏡で見てからの方が、合っているサイズがよりぴったりと感じるのですよね、不思議と。
何より、お店の商品のファン。
反対のお隣のブースのお客様には、試着している数点の中のトップスを絶賛。
これ、本当にかわいいですよね。これは、買いです。お客様にぴったりですっ!
自分がまず好きにならないと、ですよね。
その店員さんの試着室に行くと、とても良いものが選べる、そういう気持ちにさせてくれる店員さんでした。
ガンバレ、試着室の店員さん!
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